まちづくり事例さまざまな市街地活性化課題解決のヒント
民間会社が展開する商店街再生プロジェクトとは(新潟市中央区沼垂)
衰退した商店長屋にオシャレなリノベーション店舗が立て続けに出店
新潟市中央区の沼垂地区は、周辺に大工場が立ち並び、工場関係者が利用するまちとして栄えていました。しかし、まちの人々の高齢化や相次ぐ工場の撤退などの影響で周囲の人口減少に繋がりました。また、中央卸売市場の建設により沼垂の問屋も移転してしまいました。来街者が減少した影響で沼垂地区の商店街も空き店舗が目立ってきました。
工場関係者らの社交場としてその一角を担っていた、大衆割烹「大佐渡たむら」の田村寛氏がこの状況に危機感を持ち、大佐渡たむらの向かいにある長屋式の商店街に惣菜などを扱う店舗「Ruruck Kitchen(ルルックキッチン)」を2010年に開店しました。
以下の画像のように、長屋が醸し出すノスタルジックな雰囲気の中に、若い感性が光るリノベーションされた店舗は人々の興味を惹き、地元メディアに取り上げられました。そのような動きがきっかけで、田村氏に長屋に出店したいと相談を持ちかけ、開業したのがオーダーメイド家具とコーヒー、さらに染め織り布を取り扱う「ISANA(イサナ)」、陶芸工房・陶芸教室を営む「青人窯(あおとがま)」です。この2店舗が2011年・2012年と立て続けに開業しました。この動きにメディアをはじめ周囲からの注目がさらに高まり、長屋式の商店街に出店を希望する人が現れるようになりました。