(第2回)高山市が展開するインバウンド対策について(岐阜県高山市)
その他の取り組みとして、広域と連携して様々な観光ルートを提案する動きがあります。第一回でお伝えしたプロモーション面で、金沢市や南砺市、白川郷、松本市と共同ブースで旅行博覧会に出展し、外国人に印象を与える動きは、下記の紹介する「北陸・飛騨・信州3つ星街道」の取り組みの一つです。現在、観光ルートの提案では「北陸・飛騨・信州3つ星街道」「ぶり街道」「昇竜道プロジェクト」が主な動きとなっています。
(1)北陸・飛騨・信州3つ星街道
「北陸・飛騨・信州3つ星街道」はミシュラン・グリーンガイド・ジャポンに3つ星で紹介されている観光資源を巡る旅の提案です。具体的には金沢の「兼六園」、白川郷の「合掌造り集落」、松本の「松本城」そして、高山の「古い町並」を道路や鉄道を利用してめぐる提案をするものです。公式サイトには月ごとにモデルプランが示されており、四季を通じた楽しみ方ができるようになっています。
(2)ぶり街道
「ぶり街道」は、富山湾で水揚げされたぶりを、旧飛騨街道を通り松本へ運んだことが由来となっています。高山では江戸時代に旧暦の12月9日にぶり市が開かれました。現在でも毎年12月24日に塩ぶり市が開かれて歴史的な行事として受け継がれています。こうした繋がりもあり、富山市・飛騨市・高山市、左記3市の商工会議所・商工会、国土交通省国道事務所との観光連携が図られています。
(3)昇竜道
「昇竜道」は、中部国際空港を起点に北上し、能登半島に抜ける観光ルートです。中部国際空港から北上する様が、能登半島を竜の頭に見立てると龍が天に昇っていく様子に見えることから昇竜道と名付けられました。昇竜道のほか「山々」「食・銘酒」「サムライ」「ものづくり」の4つテーマで観光ルートを提案しています。中部・北陸地方(富山県・石川県・福井県・長野県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県・滋賀県)の観光広域連携となっています。また、昇竜道の公式サイトでは自分ならではの周遊コースが作成できます。