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中心市街地活性化協議会支援センター

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主体的に活動するまちづくりプレーヤーや組織を呼び込む環境作り(長野県飯田市)

いいだ応援ネット・イデア

飯田市のまちづくり関係者たちは、さらなる中心市街地活性化のために、既存の枠に囚われない自由なまちづくりのプラットフォームが必要と考えました。その前身として作られたのが「まちづくり討論会」です。まちづくりに関心がある20~30代の若手経営者が討論会の趣旨に共感し参画しました。

若手経営者たちが、まちづくりの課題や解決策などについて話し合う中で、起業促進を図る必要性を感じ、2002年2月に「いいだ起業応援ネット・イデア」(以下、イデア)を設立。イデアは、同年5月に特定非営利活動法人として認定、2003年5月には、周囲から起業の枠を越えた要請が増えたこともあり、より幅広い地域貢献を図るため「いいだ応援ネット・イデア」と改称しました。活動の幅を広げたイデアの事業は以下の通りです。

イデアが展開する事業

・丘のまち商業活性化事業
個店の魅力をお勧めの商品・サービスという形で表現した逸品を発掘・開発する「一店逸品運動」を支援してきました。現在は「一店逸品運動」から「街ゼミ」の活動に移行し、支援しています。

・起業家DNA育成事業
起業の種まきと開花に向け、商業高校への出張出前講座を実施します。

・創業支援・経営コンサルティング事業
創業・起業を考えている方を対象に経営の基本などの創業・起業講座や、経営革新を促進する実践ビジネス講座などを展開します。

・情報発信事業
会員の相互研鑽・情報交換のための勉強会や交流会の開催など、起業や経営に役立つ情報を提供します。

・調査研究事業
地域経済活性化のための必要な事柄を調査研究します。

活動の幅を広げながら、まちづくりに貢献する中で、市のブランド価値向上を図るためにイデアの中につくられたのが地域ブランド研究会です。この地域ブランド研究会が、飯田の魅力を発信するために目を付けたのが、B-1グランプリです。B-1ブランプリの代表格である富士宮焼きそばの視察などを通して、地域ブランド研究会は地域おこしの素材として「五平もち」を取り上げることにしました。地域ブランド研究会は五平もちを地域の魅力的な商品に育て上げるために2008年に「信州飯田ごへいもち楽会」を設立、会員が五平もちを法人販売できるように2011年に一般社団法人化しました。

これらの流れは、自由度の高い活性化策の展開を可能にする組織を立ち上げ、まちづくり人材を呼び込んだ一例、さらに、まちづくりに対して主体的に活動を広げるプレーヤーが、「やりたいこと」を事業化し組織化を図った一例といえます。

※B-1グランプリは、料理を通じてまちを盛り上げ、地域ブランドの確立を目的とした地域PRイベントです。