まちづくり事例さまざまな市街地活性化課題解決のヒント
商業インキュベーター(チャレンジショップ)成功の要因 ‐夢CUBE誕生10周年を迎えて‐(奈良市)
取材を終えて
夢CUBEが商店街活性化の旗振り役となり周囲に影響を及ぼしたことで、集客力を高まり、アーケード高度化資金の完済をはじめ、夢CUBEの整備資金の返済も着々と進むなど、もちいどのセンター街は投資回収が進んでいます。2004年に、空き店舗が増加する中、パチンコ店が閉店したことは、当時のもちいどのセンター街にとって最大のピンチでしたが、見事チャンスに変えました。
もちいどのセンター街は、自商店街の環境を整理しながら、商店街の若返りと活性化といった将来ビジョンを持ち、そのビジョンの下、専門家の意見を仰ぎながら夢CUBEを整備しました。さらに、夢CUBEに入居した若者と、商店街の先輩商人との協力体制が活気を与えたからこそ、今のもちいどのセンター街があると言えます。
松森理事長は、「つぎの10年で、さらに多くの起業家を誕生させること、そして商店街のオーナーの息子さんや娘さんがもちいどのセンター街にたくさん帰ってくるような商店街にしたい。もともとの人たちと新しく加わった人たちが手を携えて奈良市の中心市街地をさらにもりあげてもらいたい。それを考えると、夢CUBEの10周年は通過点です」と言われます。
松森理事長が語る今後の商店街ビジョンの下、夢CUBEで作り出した人財が今後もちいどのセンター街をどのように発展させていくか楽しみです。
取材日:平成29年12月4日
まちの概況
地域:奈良県奈良市
人口:358,919人(平成29年12月1日現在)
協議会:あり
実施主体:奈良もちいどセンター街共同組合