まちづくり事例さまざまな市街地活性化課題解決のヒント
商業インキュベーター(チャレンジショップ)成功の要因 ‐夢CUBE誕生10周年を迎えて‐(奈良市)
デザイン性・集客力が高い「夢CUBE」ができるまで
夢CUBEの建設にあたっては、コスト削減を意識するとともに、夢CUBE内の回遊性や若い創業者の感覚を刺激するデザイン性を両立させるため、建築士やデザイナー、中小企業診断士など様々な専門家の意見を集約しました。
例えば、回遊性を高めるため、建築コスト削減のため、ビルのような複数階建てにせず、平屋でキューブ状の店舗を複数造る形にしました。また、これらのキューブ状の店舗で路地が形成されており、その路地は石畳で整備されています。加えて、奈良町方面からの集客も図るために、奈良町方面へ通ずる路地から夢CUBE内に足を運べるような導線の工夫も施されています。
また、デザイン性を高めるため、来街者にウインドウショッピングしてもらうために壁面の素材をガラスにしました。夢CUBEそれ自体が、若い創業者や若者顧客を呼び込むメディアと言えるほどデザイン性が高いものになっています。
※奈良町(ならまち)
ならまちとは、奈良市中心市街地の中央部のやや南に位置しています。路地には江戸時代以降の町屋が軒を連ねる歴史的街並みを有するエリアで、国内外問わず観光客の人気スポットとなっています。