まちづくり事例さまざまな市街地活性化課題解決のヒント
店舗開業前に顧客が出来たコミュニティカフェ(埼玉県越谷市)3
カフェの黒字を目指す調査:平成27年夏
コミュニティカフェを計画することになった井橋氏は、その収益性やカフェに多目的機能を持たせる可能性を探るため、以下の調査を行いました。まず中心市街地住民に対し、交流場所への移動手段・可能距離・時間・機会種別の聞き取りアンケートを行いました。調査結果は以下の通りです。
- 可能距離について、500メートルと1キロメートルを選択した合計が77%となった。(マルチアンサー)
- 滞在時間について、30分と1時間程度を選択した合計は77%になった。(マルチアンサー)
- 支払平均は500円(36.2%)、700円程度(29.2%)、1,000円程度(26.5%) 利用理由は、人と会う(41.78%)、歩き疲れたとき(23.76%)、待ち合わせ(14.36%)の順になった。
- 土日のカフェと相性の良いものはという問いには、音楽(46.1%)、読書(41.0%)、マルシェ(21.4%)、まちの情報交換(10.8%)という順番であった。
この調査を受けて、以下のようなカフェの方針を打ち出しました。
- ドリンクのみだと経営が困難なため、中心市街地にパン屋が少ないので、カフェはベーカリーを兼ねることを決めた。
- 来店目的をより多くするため、越ヶ谷TMOと商店会と仕組み作りをすることにした。その結果、インフォメーションセンターの設置・創業塾のサポート場所・市民の料理教室・ギャラリー機能・会議場所、編み物教室・語学教室・ワークショップなどの実施を行うことにした。
- アンケート結果から得られた予測商圏内をスタッフの足で調査し、シェア率を算出し家計簿調査のパン消費から、カフェ利用と持ち帰りのベーカリー売上のより綿密な予測を立てた。