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中心市街地活性化協議会支援センター

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地域資源を活用し、コト消費の空間を創出 ~「観光客の回遊性向上と商店街組合員の増加」を図るイベント策~ 神奈川県湯河原町5

取材を終えて

今回、事例として取り上げた湯河原駅前通り明店街の「ぶらん市」は、湯河原の名産品や湯河原にゆかりのある手づくり作家、すなわち地域資源を活用したイベント事業といえます。地域資源を活用する商店街の事業は様々ですが、(1)街並み整備、(2)地域発の商品・サービスのブランド化、(3)イベントに大別できると考えられます。

(1)街並み整備

歴史的文化財・構造物等の保存・再生や自然の風景、温泉、郷土出身者などを活用した観光拠点施設の整備に取り組み、主に観光客を呼び込むことで賑わいある商店街を目指す活動です。商店街の単独事業としてよりも、行政や観光協会、商工会等との連携により商店街を含む一定地域での面的な魅力づくりが求められる事業といえます。

(2)地域発の商品・サービスのブランド化

特産品等の地域資源を活用した新たなオリジナル商品・サービスの開発や普及活動を行うことで商店街の付加価値を高め、集客・売上高の増加を図る活動です。

(3)イベント

地域の伝統行事や祭りの実施主体を商店街が担うケースもあれば、商店街が独自に発掘した地域資源を活用してイベントを実施するケースもあります。上述した街並み整備や地域ブランド商品・サービスと組み合わせたイベントを実施することで、より高い効果を期待できます。

いずれの事業もモノ、コト、ヒトの中から商店街の賑わいづくりに寄与する「宝」を如何に見出し、如何に有効活用するかといった柔軟な発想が問われます。明店街の会員は『商店街事業を楽しむ』という意識が強く、楽しんでいるからこそ様々なアイデアが出てきています。そして、観光客をはじめとする来場者に対して、湯河原ならではの地域資源(名産品&作家=人材)を活用した旅の思い出づくり(コト消費)ができる空間を提供する「ぶらん市」の開催に至りました。

「シャッター街の狸姫AKARI」という独自の視点で開発した地域資源に関しても、学生の視点を取り入れながら活用方法を検討する産学連携が始まりました。今後はどんなアイデアをもとに事業を実施していくのか、まだまだ成長が続きます。