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(第2回)久留米街元氣プロジェクトが推進するまちゼミや創業支援とは
(福岡県久留米市)

課題
  • 個店の魅力の向上によるまちの活性化
  • 新幹線や交流施設整備などの機会への対応

取組と効果
  • 商業活性化の取り組み 「街元氣プロジェクト」
    ~元氣な商業者を結び・繋ぎ・共に育む~
  • 最強の商業活性化事業「まちゼミ」を軸とした三位一体の取り組み
    ①街の得するゼミナール
    ②街なか起業家サポート事業
    ③商店街繁盛店ネットワーク事業

久留米ならではのまちゼミ

久留米街元氣プロジェクトチームが、まちなか活性化策について、「楽しい企み」をする、「タウンマネジャーウィークリーミーティング」。ここでは、まちなか活性化策について誰がいつまでに行うかなど、役割分担と進捗管理について話し合いや報告があります。2回目となる今回の記事では、久留米街元氣プロジェクトが展開した、久留米ならではのまちゼミ活性化策などを紹介します。

(1)久留米ならではのまちゼミ

久留米ならではのまちゼミには、まずまちゼミKid’sがあります。まちゼミKid’sは、夏休み期間を狙って子供向けにまちゼミを展開するものです。この企みのきっかけは、通常のまちゼミに親子連れの参加者が良く見られ、子供にもまちゼミに対する需要があるのではないかと気づいたことでした。

タウンマネジャーウィークリーミーティングで検討したところ、「保護者は商店街の現在顧客であり、子供は将来顧客である。親子が商店街で、思い出や感動を共有すれば、若者の商店街離れが防げるのではないか」など意見が出ました。そこで子供だけの講座だけでなく、保護者同伴の講座も用意する形で実施しました。

また、街元氣プロジェクトチームには商工会議所やまちづくり会社だけでなく、市役所の商業政策課も参画しています。このまちゼミKid’sを告知するにあたり、商業政策課が教育委員会に呼びかけ、17,000枚のチラシを夏休み前の終業式に学校で配布してもらえることになりました。教育委員会が、まちゼミKid’sを商業活性化のための施策というだけでなく、情操教育としても効果が高いと判断した結果と言えます。

まちゼミKid’sの告知
(久留米街元氣プロジェクトホームページより提供)
まちゼミKid’s「ドーナツおすし」の様子
(久留米商工会議所より提供)
まちゼミKid’s「シティプラザ体験」の様子
(久留米商工会議所より提供)

まちゼミKid’sでは、「ドーナツおすし作り」や「シティプラザ体験」「建設現場を見てみよう」など子供が喜ぶ手を動かす講座や、好奇心をくすぐる講座が展開されました。まちゼミKid’sは、夏休みの自由研究の宿題のヒントにもなるものもあり大人気のまちゼミとなりました。さらに、この高評価は子供に留まらず、一緒に参加した保護者の満足度も高いことも特筆すべきことです。子供との思い出を残せる講座の数々が保護者の心を打ったのです。まちゼミでは、参加者に対してアンケートをお願いしています。その中で、講座に対する満足度を測る質問は、「大満足、満足、どちらともいえない、不満」と分かれています。まちゼミKid’sは過去4回開催していますが、いずれも大満足を選択した参加者が100%という結果になっています。このようなことが要因となり、まちゼミKid’sも通常のまちゼミと同様、徐々に参加店や参加者数が増加していきました。

(参考)まちゼミKid’sの参加店舗数、講座数、参加者数の推移
参加店舗数 講座数 参加者数
第1回 18 18 200
第2回 23 26 351
第3回 35 39 812
第4回 38 38 955

久留米街元氣プロジェクトチームは、このまちゼミKid’sのほかにも個店同士が協働し講座を開くコラボレーション企画や、外国人留学生向けのインターナショナルまちゼミなど、まちの動態を観察し、面白いと感じたことをすぐに形にしています。次は、「楽しい企み」をデザインして形にするネットワークサポーターの取り組みを紹介します。

コラボレーション講座(左)とまちゼミインターナショナル講座(右)の告知
(久留米街元氣プロジェクトホームページより)