新たな拠点がコミュニティを作り出し、まちに新たな人の流れを作る! (第2回)(沖縄市)3
地元イベントと人材のネットワークを駆使した宿泊客獲得策
オープン後、1か月のAROホテルですが、大手宿泊サイト活用による集客策の他、地元イベントやスタッフの人脈を駆使した集客に成功しており、今後も多様な顧客層の取り込みが期待できます。
まず地元イベントを活用した集客ですが、コザの商店街は週末にイベントを行うことが多く、イベントの参加者を宿泊に繋げています。また、沖縄はエイサーを始め音楽文化が深く根差した土地です。有名バンドやアイドルなどを輩出していることもあり、年間を通じて音楽イベントが多数開催されます。県外からも参加者が多く、その需要を取り込みにも成功しています。こういった層は連泊することが多く、ゲストハウスのような比較的安価な宿泊施設が好まれ、AROホテルの宿泊につながっているのです。
また、週末イベントや音楽イベントの他にスポーツイベントや交流も盛んです。こうしたイベント利用客は県外の他に台湾からもみられます。
参考リンク) 沖縄観光情報WEBサイト おきなわ物語 別ウィンドウで開きます
次に、スタッフのネットワークを活かした集客策を紹介します。AROホテルのスタッフの一人の崎原徹氏はコザまち社中と業務委託契約を結び、AROホテルを運営する事業に携わっています。崎原氏はミュージシャンの映像や印税を管理する会社に所属しています。この音楽に関わるネットワークを活かし、沖縄にライブに来たミュージシャンにAROホテルに宿泊してもらうことを考えています。
それは、せっかく沖縄に来たミュージシャンが1回の演奏で帰ってしまうのはもったいないので、いくつかのライブハウスでも演奏してもらえるようにミュージシャンを促し、AROホテルに連泊してもらう取り組みです。
その他、予想外の集客もあったといいます。例えば、商店街店主の親戚の宿泊や、地元高校の交流イベントからの宿泊、さらには嘉手納基地の任期を終えたアメリカ兵やその家族の引っ越し準備のための宿泊等です。