津山城を地域活性化に活かす城下プロジェクトの取り組み03
3.今後の課題
今後の課題認識として、以下の点が挙げられます。
津山の魅力アップのため、津山市中心市街地活性化事業の相乗効果を高めるためには、中心市街地活性化を推進する機関車役となる「まちづくり会社」の確立により、収益になりにくいまちづくり事業も手掛けていく必要があるので、事業実施・推進主体として、総合的にまちづくりを推進する「まちづくり会社」が必要と思われます。
4.関係者の声
津山城下地区のまちづくりについて、城下地区まちづくりワーキンググループ代表である公益社団法人津山市観光協会の竹内佑宜会長は、明治以降の城下地区が果たしてきた経済的、歴史的、文化的な役割を踏まえ、「津山の顔としてのあるべき姿を求め、津山といえば城下地区が思い浮かぶようなシンボル化を図りたい」と意気込み、津山が築いてきた史跡、建造物、街並みや優れた芸術・文化を活かす意味で、「美術館を、観光客や地元住民が利用しやすく、他の文化施設や教育機関と連携しやすい城下地区に整備し、歴史文化まちづくりの中核として中心市街地活性化に活かしたい。」と強調しています。
今、津山では、津山ならではの「財産」を見直し、津山の内外にアピールするまちづくりが推進されようとしています。
5.終わりに
津山市中心市街地活性化事業の取り組みは、図らずも、歴史や伝統の中に埋もれつつある津山の地域資源価値(城、食文化、町並み)を再発見する動きとして、一貫したものが感じられます。これらの一つ一つの動きを相乗効果のある形でマネジメントし、比類ない特徴のあるまちとして発信されることが期待されます。
取材:平成28年9月
まちの概要
規模・人口
- 人口 103,154人(平成28年9月1日現在、住民基本台帳)
- 面積 506.33平方キロメートル
津山市は、岡山県北東部に位置し、鳥取県や吉備高原に接する人口約10万人の県北部の中心都市です。北部・西部を中国山地、東部を美作台地、南部を吉備高原に囲まれた津山盆地を形成し、吉井川、加茂川(吉井川支流)が流れています。平成17年2月に1市3町1村が合併しましたが、古代から近世まで一貫して美作国の政治・経済・文化の中心を担ってきた地域です。
特に、津山城下地区はその中心として、1604年の津山城の築城と同時に造成された城下町が基礎となり、戦禍を受けることなく今日に至っており、当時の町割りを残している場所が多く見られるなど、地域の歴史的、伝統的な資源を多く残していることが特徴です。
交通アクセスなど
津山市の玄関口はJR津山駅で、岡山からの津山線、姫路からの姫新線、鳥取からの因美線が乗り入れています。
津山市内には中国自動車道のインターチェンジが1つあり(津山IC)、また中国自動車道を走る東西主要都市への高速バス路線があります。