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協議会関係調査(概要) 令和3年度中心市街地活性化協議会実態調査集計結果
前回調査(平成28年実施)以降、社会状況は大きく変化している。新型コロナウイルス感染症拡大の影響、それを受けて新たな課題や挑戦・仕組みづくり等に取り組んでいる協議会もあると考えられる。
また、中活認定計画等の取組終了により協議会の休眠や解散、民間組織等への移行などが起こっている状況を鑑み、現在活動中の協議会だけでなく休眠・解散した協議会に対して実態調査を実施した。
配布・回収状況
令和3年6月現在、設立されている全国の中心市街地活性化協議会(以下「活動中協議会」)、及び休眠・解散している中心市街地活性化協議会(以下、休眠・解散協議会」)へメール等により配布し、回収。
- 活動中協議会への質問票→2021中活協実態調査票(活動中)(862.52 KB) 別ウィンドウでpdfファイルを開きます
- 休眠・解散協議会への質問票→休眠・解散協議会実態調査票(602.96 KB) 別ウィンドウでpdfファイルを開きます
調査概要
- 調査目的
協議会の組織、運営、課題等の基本的な情報を集積し今後の協議会運営及び中心市街地活性化に資することを目的とする。また、当センターが適切な支援情報や取組の参考になる情報発信を行っていくため、全国の協議会の実態を確認する。
- 対象協議会数 189協議会 (活動中)166協議会 (休眠・解散)23協議会
(市町村の重複、市町村再編結果を加味)
- 回答協議会数 81協議会 (活動中)56協議会 (休眠・解散)25協議会※
※活動中協議会への調査の際に休眠・解散の連絡があった協議会については「休眠・解散協議会向け調査票」に解答いただいた。
- 調査期間 令和3年7月16日~令和3年8月16日
(一部調査票未回収先に対して電話等で協力依頼を行ったが、大雨災害等の影響があった地域への電話連絡を控えている。そのため、今年度の協議会実態調査の回収割合は前回調査を下回った。)
質問項目(活動中協議会)
各質問をクリックすると、それぞれの集計結果へジャンプします。
- 協議会の今年度予算額
- タウンマネージャー設置の有無について
- 協議会の活動方針
- 協議会における現在の活動状況(積極性)について
- 会議体について
- 協議会としての情報発信の方法について(複数回答可)
- 協議会の役割で大事なもの3つまで(現在と今後)
- 協議会の役割で大事なもの(今後)についての推移(参考)
- 中心市街地活性化の取組検討や情報収集の上で主な情報源
- あれば良い支援策(複数回答可)
- 協議会のあり方や運営にかかる課題について
- 中心市街地活性化を推進する上での課題について
質問項目(休眠・解散協議会)
各質問をクリックすると、それぞれの集計結果へジャンプします。
集計結果(活動中協議会)
1.協議会の今年度予算額
2.タウンマネージャー設置の有無について
- 回答協議会のうち、タウンマネージャーの設置は平成25年が31%に対し、平成28年度が24%、令和3年は11%と減少している。
- 令和3年度調査におけるタウンマネージャー勤務日内訳:6~10日が1件、16~20日が5件である。
3.協議会の活動方針
- 各項目の説明
・企画調整型…中活の取組について主導的に企画及び関係各所の調整を行っている
・調整型…別の機関が立案した企画について、追従的に関係各所の調整を行っている
・事業実施型…専ら自ら事業を実施している
・事業支援型…専ら事業実施に係る支援を行っている
・形式的追認型…企画や調整段階で関わっておらず、事後に確認・追認している
4.協議会における現在の活動状況(積極性)について
5.会議体について
- 協議会運営や中活の取組について、主に実施している会議体について調査を行った。総会のほか、協議会運営にかかる会議、部会・ワーキンググループの開催が多い。
- 実施している会議体が「1つ」と回答した協議会は4割、「2つ以上」会議を開催している協議会は約6割であった。
6.協議会としての情報発信の方法について(複数回答可)
- 「協議会としての情報発信」を特にしていないと回答した協議会は約30%となった。
- 「その他」の回答内容としては、商工会議所・商工会のHPや広報誌での発信、まちづくり会社のHPやSNSでの発信であった。
7.協議会の役割で大事なもの3つまで(現在と今後)
8.協議会の役割で大事なもの(今後)についての推移(参考)
- 「関係者間のまちづくり全体にかかる合意形成、情報共有」「行政と民間の間の調整」はこれまでの調査でも比重が高い。
- 傾向として「具体的事業への進捗管理」「具体的事業への協議会の取り組み」「具体的事業の掘り起こし、事業化の推進」の比率が高まってきている。
9.中心市街地活性化の取組検討や情報収集の上で主な情報源
- 上位「HP」や「新聞」からの情報収集のほか、セミナー参加や視察、コンサルタントからの情報収集も多い傾向にある。
10.あれば良い支援策(複数回答可)
11.協議会のあり方や運営にかかる課題について
- 協議会組織の見直し(構成員の見直し含む)、他組織との連携を課題としている協議会が多い。
※回答形式は自由記述式とした。各キーワード単体というより、複合的な課題として捉えている協議会がほとんどであった。
各課題の主な回答
<組織停滞、形骸化、構成員の見直し>
・協議会の組織団体数が多く、会議を開催しても意見交換がなされない、組織のスリム化が必要
・実働機関による風通しのよい新たな協議会を組織する必要がある
・協議会としては形骸化しており、中活事業を実行する具体的なプレーヤーがいない
<取組の周知、他組織との連携)>
・中心市街地活性化事業間やステークホルダー間の調整・連携をより積極的に行う必要がある
・情報収集、人脈形成、関係団体や事業主体となる商店街等との連携強化
・中心市街地の再開発が着工されるが、完成後の活用や周知等を市民・住民にいかに伝えていくかが課題
<事業の停滞(コロナ禍等)>
・コロナ禍で事業が停止した状態となっている
・コロナ禍における事業実施方法
<活性化のあり方見直し>
・中心市街地の活性化=歩行者数(にぎわい)増加等としてきたが、コロナ禍においてイベントによる集客がむずかしくなり、活性化のあり方についても考える必要がある
・「ウィズコロナ」「アフターコロナ」を見据えた新たな中心市街地のあり方の検討
・中心市街地が掲げる街づくりのビジョンと民間事業者開発の乖離、活性化の方向性が定まらない
<事業の掘り起こし、事業化>
・交流人口・関係人口を増やすだけでなく、居住人口も増加させる施策の企画立案が急務
・民間の実施主体事業が少ない
・中心市街地活性化に係る主要メンバー以外の商業者・事業者等の主体的参加
<予算不足><人材不足>
・専門性の高い人材を要する独立した専従組織・予算・人材
・商工会議所自体が人員不足のなか、新たな計画に取り組む余裕が無い
・担い手不足
<事業推進・運営組織の支援>
・下部組織から意見を拾い上げて集約し、協議会全体へと吸い上げる仕組みづくりの定着化が課題
・事務局のコーディネート力
12.中心市街地活性化を推進する上での課題について
- 人材不足・人材育成、担い手不足など「人材」に関する課題が多く挙げられている。
※回答形式は自由記述式とした。各キーワード単体というより、複合的な課題として捉えている協議会がほとんどであった。
各課題の主な回答
<人材・担い手に関する課題>
・事業者の後継不足、後継者育成、リーダーの高齢化
・民間事業のプレーヤー発掘、継続的にまちづくり活動に従事できる人材の発掘・育成
・提案事業を具現化していくための事業主体確立
<組織に関する課題(合意形成含む)>
・点の活性化だけでなく、面的な広がりが必要であり、そのためには各種関係者との情報共有、調整が必要
・エリア開発における利害調整が難しく、意見調整や意見集約に多大な時間と労力が必要
・構成員同士の中心市街地活性化に対する方向性・考え方にややバラつきや濃淡がある
<空き家・空き店舗に関する課題>
・コロナ禍における空き店舗の増加、活用方法について
・居住人口を増やす具体的施策の推進
<活性化波及に関する課題>
・中心市街地への人流を作るための商店街組合や団体との連携、魅力のある商店街の為の店舗誘致・育成
・行政及び一部の商店や事業者だけが活性化を推進している状況であり、地域全体で中心市街地活性化に取り組む必要がある
<環境変化(コロナ禍等)における事業実施に関する課題>
・既存事業の見直し、コロナ禍における事業の実施方法
・コロナ禍の状況により、事業計画等が不透明
<計画作りに関する課題>
・次期基本計画策定
・事業承継やDX推進など、様々な課題に対応しながらの事業企画・推進
<その他>
・既存施設をいかに活用するか、関係者間で連携し、中心市街地の活性化を図っていくか
・不動産の所有と利用のバランス
集計結果(休眠・解散協議会)
1.休眠・解散の理由
- 7割の理由が、「中活基本計画の終了」であった。
- その他の理由として、「国の計画認定要件となるハード事業がなかったため」、「自治体が2期の認定申請をしなかったため」、「国の認定を断念し協議会も役割を終えたため」等がある。
2.中活協議会に代わるマネジメント組織があるか
- 解散済も含めて、中活協議会に代わるタウンマネジメント組織が「ある」と回答した先は約半数。解散後タウンマネジメント組織が「ない」と答えた先は44%。
3.中心市街地活性化の取組検討や情報収集の上で主な情報源
(参考)活動中/休眠・解散協議会の情報収集先 比較
HP、情報サイトからの情報収集が一番多いのは活動中協議会と同様だが、休眠・解散協議会では専門家等から情報収集の比重が高い。