継続的イベント実施を実行する力〜埼玉県秩父市 みやのかわ商店街振興組合
- 30年続き250回を超えるイベント(ナイトバザール)の継続実施
- 永続的発展に向けた人材育成の秘訣
- 先進的事例を生み出す発想力
埼玉県北西部に位置する秩父市。この秩父市中心市街地で全国的に有名なみやのかわ商店街振興組合があります。さまざまな先進的事例を生み出し、まちの活性化を実現する秘訣をキーマンである秩父市商店連盟連合会の島田憲一会長に伺いました。
イベントを30年以上継続してきた企画力
秩父市みやのかわ商店街振興組合では1987年から現在まで、250回以上夜市(ナイトバザール)を実施しています。250回を超えるナイトバザール実施上の特長として「今までと同じことをしない」という考えが根付いています。「前回と同様のことを行うことは周りから文句を言われることも少なく楽である。しかし、前例踏襲はマンネリを生み、飽きられる要因となってしまうため、必ず同じイベントを実施しない」とのことです。このような考えから、250回以上のナイトバザールにおいて800以上のイベントを実施してきています。
ナイトバザールは隔月第三土曜日の夜、国道を約400m歩行者天国にして開催されます。地元の名産品を中心とした様々なものが出品されており、イベントを通した賑わい作りと売上げ向上を図っています。
毎回違ったイベントを生み出すことについては“自由な発想”力が根底にあります。 スイカ割りを1月に行なうことを考えてみたり、例えば空き缶ひとつとっても、飛ばしたりつぶしたりと多くの企画が浮かんでくるとのこと。と、まさにマーケッターたる“自由な発想”が800以上のイベント企画を生み出してきた大きな要因です。
また2ヶ月に一度のナイトバザールを実施する上で天候の問題は非常に重要です。 そこで有志から資金を募り、10万円で中古車を購入、ナイトバザール当日雨が降ったら購入した中古車を710円で売りに出すという企画を行ないました。抽選条件は雨の日その場に居ることということもあり、雨が降った日にはいつも以上に活気ある祭りとなったとのことです。常識にとらわれない、雨を逆手に取った逆転の発想です。
ナイトバザールの特長の中に、島田会長始め参画する人全員が遊び感覚で楽しんで行なっていることが挙げられます。義務感を持ったら辛いだけ、自分たちも遊ぶ。このようなスタンスがイベントを定期的継続的に行なう秘訣でもあります。