まちづくり事例さまざまな市街地活性化課題解決のヒント
「食」の持続可能性確保と表裏一体で進める中心市街地活性化(大分県臼杵市)
取り組みのポイント
- 人材確保による“まちづくり会社”の再生
- 環境変化に対応した公共施設のコンバージョン
- 「食」の持続可能性を視野に入れた中心市街地活性化戦略
概況
- 地域:
- 大分県臼杵市
- 人口:
- 約3.8万人
- 分類:
- 「交流施設」「商業施設」「農商工連携」「地域資源・地域特性」「観光開発」
- 協議会:
- あり
- 実施主体:
- 臼杵市+株式会社まちづくり臼杵
1.まちの現状
臼杵市中心市街地はJR臼杵駅から西へ1キロメートルほど先にある中央通り商店街(以下、「中央通り」と言う)を中心とするエリアです。中央通りは八町大路の愛称で親しまれ、約300メートル続く石畳に町家が軒を連ねる中で現在、50数店舗が営業しています。近傍には臼杵城址や“二王座歴史の道”をはじめとする歴史的な環境も豊富で、風情ある佇まいを感じることが出来ます。かつて中央通りではアーケードの老朽化が大きな問題となっていましたが平成14年、当時の臼杵市中心市街地活性化基本計画(以下、「旧中活計画」と言う)に基づいて撤去に踏み切り、併せて路面を石畳へ改良し、ファサード・町並みの修景を図りました。この景観整備が契機となり、空店舗活用事業での新規開業者の呼び込み、ドリームスタンプ事業、個店(臨店)研修事業等の様々な取組みに弾みが付きました。
地道な積み重ねは晩秋に行われるイベント“うすき竹宵”の集客力に代表されるように中心市街地への観光客増加に繋がった一方で、歯止めの掛らない地域からの来街者減少という問題が残りました。“サーラ・デ・うすき”(以下、「サーラ」と言う)のリニューアル事業はその解決に一役買うことが期待されています。