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平成27年度 中国地域中心市街地活性化協議会交流会・タウンマネージャー及び事務局意見交換会(津山市)
日時 | 平成27年11月5日(木)13:00~17:40、6日(金)9:30~12:00 |
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開催地 | 岡山県津山市/津山商工会議所 大ホール |
主催 |
中小企業基盤整備機構(以下「中小機構」) 中国本部、 中心市街地活性化協議会支援センター |
研究会次第 |
【11月5日(木)】 13:00~14:00 現地見学(希望者)中活エリア(津山城下地区、中心商店街など) ○中心市街地活性化協議会交流会 14:30~14:40 開会挨拶 中小企業基盤整備機構(以下、「中小機構」)中国本部長 井上 秀生 津山市中心市街地活性化協議会 会長 松田 欣也 氏 14:40~15:00 【施策紹介】 「平成28年度 中心市街地活性化施策等について」 経済産業省 中心市街地活性化室長補佐 遠藤 充 氏 15:00~15:10 【業務紹介】 「民間都市開発推進機構の支援について」 民間都市開発推進機構 企画部 企画課長 伊藤 俊雄 氏 15:10~15:30 【報告】「津山市における中心市街地活性化への取組み」 津山商工会議所 企業振興課 課長代理 末宗 鈴大 氏 15:40~17:40 【ミニシンポジウム】 「中心市街地活性化のための地域資源と女子力の活かし方」 コーディネーター 中小機構 中国本部 中心市街地サポートマネージャー(SM) 山﨑 洋二 パネリスト 松江市中心市街地活性化協議会 まちづくりコーディネーター 井ノ上 知子 氏 フードコーディネーター・女子栄養大学 講師 河崎 妙子 氏 柏市ブランディングアドバイザー 藤田 とし子 氏 【11月6日(金)】 ○タウンマネージャー及び事務局意見交換会 9:30~12:00 「タウンマネージャーと事務局の事業推進について」 司会 中小機構 中国本部 中心市街地サポートマネージャー(SM) 山﨑 洋二 |
参加者数 | 61名 |
協議会数 | 14協議会(他関係機関7先) |
交流会概要
【11月5日(木)】
交流会に先立ち、希望者を対象に、津山市の中心市街地活性化エリアを巡る現地見学が行われました。津山商工会議所(以下、「商工会議所」)が中心になりホテルの移設建設を研究している城下地区、商業活性化の中心である複合商業ビル「アルネ・津山」や周辺の商店街、健康サポート事業を実施しているフィットネススタジオなどを見学しました。
1.中心市街地活性化協議会交流会
開会挨拶の後、経済産業省から「平成28年度中心市街地活性化施策等」と民間都市開発推進機構から「民間都市開発機構の支援」について情報提供がありました。
その後、津山市の中心市街地活性化への取り組みについて、商工会議所より、次の通り報告がありました。
(1)津山市の中心市街地活性化への取り組み

津山市では、平成21年4月に津山市中心市街地活性化協議会(以下、「協議会」)が設立され、平成25年3月に中心市街地活性化基本計画(平成25年4月~30年3月)が認定され、現在3年目を迎えています。
津山市の再開発事業は、平成18年の中心市街地活性化法の改正前から行われており、その中心的な事業が、昭和63年から平成11年の完成まで11年をかけて行われたアルネ・津山を含めた再開発事業です。
アルネ・津山は、百貨店の天満屋を核テナントとする複合再開発ビルで、図書館や駐車場を備え、集客とにぎわい創出の拠点としての役割が期待されています。
また、賑わい創出を目的に平成25年以降に行われた下記の事業等が紹介されました。
1) まちなかシネマ実証実験事業
平成25年8月から3年間に渡り、アルネ・津山内の音楽文化ホールで実施している映画館運営事業化実証実験が紹介されました。月2回映画を放映し、近隣商店街と連携したクーポン券付シネマパスポートを発行し、映画会へのリピート客増加と商店街への誘客を図っています。

2) まちなか健康サポート事業
郊外でヒップホップ教室を運営し、若い顧客を多く持つ事業者に、協議会が中心市街地での事業拡大を働きかけて開業したフィットネススタジオが紹介されました。
経済産業省の地域商業再生事業補助金を使い、文具会社の倉庫を改修し、ダンスやヨガ、トレーニングなどの会員制のフィットネススタジオが平成26年1月にオープンしました。
これまで、中心市街地にはこのような施設がなかったため、子どもから高齢者まで、1日約100人が訪れ、中心市街地への集客に大きな効果を上げています。
今後は、中心市街地に建設予定の高齢者住宅や商店街と連携し、高齢者や通院・買い物で街なかを訪れる市民の健康づくりの拠点となることが期待されます。
3) 食のプロムナード事業
観光客などの新たな人の流れを生み出すことを目的に、中心市街地の空き店舗へ、津山の食肉文化を活かした料理や地域食材を使った飲食店の新規出店を促進する事業です。
第一弾として、女性2人の経営者が株式会社を設立し、開業した「津山肉ビル」の事例が紹介されました。本事業では、さらに既存店も加えて、お肉の美味しい食べ歩きマップ「ビーフードマップ(ビーフ+フード)」を作成し、街なか回遊を促進しています。
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(2)ミニシンポジウム「中心市街地活性化のための地域資源と女子力の活かし方」
中国本部の山﨑中心市街地サポートマネージャーをコーディネーターに、松江市中心市街地活性化協議会まちづくりコーディネーターの井ノ上知子氏、フードコーディネーターの河崎妙子氏、柏市ブランディングアドバイザーの藤田とし子氏から、以下のとおり、各地域での事例発表がありました。
1) 松江市中心市街地活性化協議会 まちづくりコーディネーター 井ノ上 知子 氏
松江では、平成21年から地域住民を中心に、学生やいろいろな年代の方が一緒に参加する「まちあるきワークショップ」を行っています。古いお店や造り酒屋、おいしい水など、まちあるきの中で『なんかいいもの』をキーワードに気になるいいものを探し出して共有し、地域ブランドとして磨き上げます。さらに、これらのいいものを訪ねる「まち歩きのお勧めコース」を作り、一般の参加者を募ってまち歩きの機会を作り、まちのファンを増やしてきました。これらの取り組みは、今では「松江おちらとあるき」という名の13の有料ガイドツアーとして実施され、松江の魅力を観光客や地元の人々に伝えています。
女子力活用については、女子高生が、雨の多い松江の特徴を縁結びに生かして提案した観光メニュー「縁雫(えにしずく)巡り」が、一例としてあげられます。
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2) フードコーディネーター・女子栄養大学 講師 河崎 妙子 氏
地域資源の掘り起こしとして、B1グランプリが参考になります。B1のBは、B級ではなくブランドのBです。まちを売るためには商品のブラッシュアップが必要です。地域資源の切り口としては、①箱もの型(石川県奥能登地区の能登丼)、②食材型(高知県馬路村のゆず)、③伝統料理型(栃木県宇都宮市の餃子)、④開発料理型(香川県の野菜うどん)、⑤キャラクター・イベント型(熊本県のくまモン)、⑥高齢者活用型(徳島県上勝町の葉っぱビジネス)、⑦健康イメージ型(鳥取県の黒らっきょう)などの分類を参考に、特徴をアピールしてください。
地域資源を活用し、まちが元気になるには、①飲食店以外の人が中心になる、②観光客は地元の食に興味を持つことを念頭に置く、③人材育成に取り組む(技術力など)ことと、継続したPRが欠かせません。
テーマの女子力の活かし方については、外食産業の歴史や、女子の感性が経済を動かしてきたことを振り返れば、まちが元気になるために女子力が必須なのは明らかです。

3) 柏市ブランディングアドバイザー 藤田 とし子 氏
「地域資源」=「ふるさと名物」ではありません。お客さんの欲しがるものでなければ、地域資源でもまちの魅力発信にはなりません。
地域資源の活用には、地元の人が自ら気づくことが大事なので、「まち歩き」はお勧めです。
女性と地域資源の活用の例では、青森市中心商店街女性部の取り組みを紹介します。りんごや米、酒が名物ですが、重くて観光客が持って帰るのは大変、送るのも送料がかかります。そこで、お土産用にアップルパイを商品化することを考え、主婦を対象にレシピコンテストを開催しました。さらに、様々なレシピのアップルパイ教室を開き、焼き時間に商店街をまち歩きする企画を考え、子育て時期の主婦が継続的に街なかを訪れ、交流を行う良いきっかけになりました。
まちづくりに女子力を生かすには、信頼して事業やプロジェクトを任せるだけでなく、権限を委譲することが必要です。
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【11月6日(金)】
○タウンマネージャー及び事務局意見交換会

「タウンマネージャーと事務局の事業推進について」をテーマに、タウンマネージャー及び事務局意見交換会が開催されました。各地の事例紹介や課題解決および補助金の活用等について、活発な意見交換が行われました。
以上により、今回の交流会は終了しました。
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