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新たな拠点がコミュニティを作り出し、まちに新たな人の流れを作る!
(第1回)(沖縄市)

「強いメッセージの発信で県外からも集客を図る地方のミニシアター」

カフェシアター「THEATER DONUT(シアタードーナツ)」(以下、シアタードーナツ)を運営する宮島真一氏は、コザ出身の地元に根差したタレントです。映画館を運営するほかに、ラジオやテレビ出演を通して沖縄の魅力を伝えています。宮島氏は映画の自主制作や裏方の経験を活かして平成27年にカフェを併設する映画館を立ち上げました。映画は人を深くつなげる力がある。宮島氏から話を伺いそう感じました。県外からも人を呼び寄せるシアタードーナツの取り組みを紹介します。


写真.参考)シアタードーナツの30席のシアター

きっかけは、自主映画の上映

シアタードーナツを整備した背景は、公開するところがなかった「ハイサイゾンビ」を知人のカフェの協力で上映する企画を立て、実行したことです。「ハイサイゾンビ」とは、沖縄市観光協会が地元PR映画として制作した作品です。地元住民約100名がゾンビ役として登場し、撮影は地元商店街やまちなかで行われました。宮島氏の企画は、「ハイサイゾンビ」に出演した地元住民を顧客として呼び寄せ、飲食をしながら同作品を鑑賞するというものです。

この企画は、成功裏に終わります。作品に出演した地元住民が、共に出演した仲間と飲食を楽しみながら観る。これが盛り上がらないわけがありません。その時、宮島氏は映画を「自分事」として鑑賞することの可能性を強く感じました。また、「映画作品は人に見てもらって初めて完成する。映画を観てもらうことで映画作家を育てることにつなげたい」と常々考えていたこともあり、映画館を整備する決意をしました。


写真.参考)シアタードーナツ外観

社会問題を取り上げた作品を多く上映

自主制作作品を多く上映するシアタードーナツですが、社会問題を取り上げたものを多く上映しています。そのきっかけは、琉球大学の教授から「60万回のトライ」という高校ラグビー部を題材にした映画を上映してほしいと依頼があったことです。この作品は在日朝鮮人の高校生ラガーマンが、在日朝鮮人を取り巻く社会問題と直面しながら、全国制覇を目指し奮闘するドキュメンタリーです。その高校と地元のコザ高校が試合をしたことが理由で上映することになったのです。このテーマに関係するコミュニティの人たちが集まり、盛り上がりを見せました。

これ以降、宮島氏はテーマ性が強い作品を上映し、上映後は意見交換会に発展させるなど、映画を通して考えるきっかけを設けることにより、鑑賞者の人生を豊かにする場を提供することになります。例えば、認知症をテーマにした作品を上映した際には、認知症患者を持つ家族や医療福祉関係者が来館し、鑑賞や意見交換を通して考えを深めました。テーマ性の強い作品に関係する、他人事ではないまさに「自分事」とする顧客が集まることで鑑賞にも意見交換にも熱が入るのです。

よく、販売活動で狙う顧客層を「ターゲット」と言いますが、以上の取り組みを通して宮島氏はターゲットを「届け先」と表現するようになります。宮島氏はテーマ性の強い作品や企画を「届け先」と一緒に考えながら運営することでシアタードーナツの意義を高めています。


写真.参考)シアタードーナツはテーマ性の強い作品を多く上映している
―宮島真一氏のフェイスブックより

 

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