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平成28年度中部中心市街地活性化ネットワーク会議分科会(名古屋市)

プログラム

  1. 開催日
    平成29年2月27日(月曜日)15時00分~18時00分
  2. 会場
    キャッスルプラザ4階 梓の間(愛知県名古屋市中村区名駅4-3-25)
  3. 主催
    中部中心市街地活性化ネットワーク会議
  4. 会議次第
    15時00分~ 議長挨拶
    中部中心市街地活性化協議会ネットワーク会議 議長 河木照雄氏
    15時10分~ 中小機構本部報告
    これからの10年を見据えて「中心市街地活性化の取り組みの経緯」
    中小機構 高度化事業部まちづくり推進室 室長代理 村田夏来
    15時30分~ 講演
    「中心市街地活性化の今後の展望」
    講師:和歌山大学経済学部教授 経済学部長 足立基浩氏
    16時30分~ 意見交換
    • 中心市街地活性化基本計画認定先行地の事例紹介
      岐阜市の取り組み
      岐阜市まちづくり推進部まちづくり推進政策課 主任 大江晃弘氏
      豊田市の取り組み
      豊田市産業部商業観光課 副主幹 疋田一男氏
    • 各市の中心市街地活性化の状況と課題の発表
    • 足立講師からのご意見
    17時50分~ 閉会挨拶 事務局(中小機構中部本部 地域振興課審議役) 山崎淳

    (20時まで懇親会を開催)
  5. 参加者数  33名
  6. 参加協議会数  13地域

本記事では、平成29年2月27日に行われました中部中心市街地活性化ネットワーク会議について、和歌山大学経済学部長の足立教授による「中心市街地活性化の今後の展望」についてご講演いただいた概要についてお伝えいたします。

「中心市街地活性化の今後の展望」
講演者:和歌山大学経済学部教授 経済学部長 足立基浩氏

1.イギリスに学ぶまちづくりのリーダーに必要なものとは

中心市街地活性化に成功したイギリスの事例を基に、手法によっては日本の中心市街地もイギリスの経験のように活性化する可能性があります。中心市街地において目指すべきは「持続可能な地域」です。持続可能なまちづくりを実現するには、地元住民だけではなく、訪問客も楽しめるまちを目指す必要があります。

これからのリーダーは「未来を見据えて戦略が立てられる力」が求められます 具体的には、①政策の経緯を知る、②データを活用し戦略を立てる、③様々な事例を熟知する、以上の3つが重要だと考えます。

2.イギリス シェフィールド市の再生事例

シェフィールド市はかつて鉄鋼業として栄えた街ですが、鉄鋼業も衰退し、人口の約二割が職を失う状況にありました。そのような状況下、超大型の郊外ショッピングセンターが建設され、その頃の中心市街地は繁栄期に比べ、買回り品の売上げが4割低下していました。 

しかし、調査をしてみたところ、買回り品の売上げが4割低下したことは、大型ショッピングセンターによる影響が原因ではなく、「中心市街地商業そのものの魅力が欠けていることが原因」ということがわかりました。

この結果を受け、シェフィールド市は、①清潔な街(景観)、②訪問しやすい街(交通の充実)、③ショッピングが楽しめる街(回遊性・滞留性の促進)、④大学の発展を持続される街(教育)、⑤文化的な生活を営める街(文化・伝統の維持)を目指し、5年間の目標数値を下記の通り掲げました。

  1. ①新規雇用(2,300人)、
  2. ②商店街売り上げ増(14%増加)、
  3. ③訪問客増(5%増加)、
  4. ④犯罪発生率減(20%減少)、
  5. ⑤新規住宅建築など

また、シェフィールド市はこれらの目標の達成のために「防犯・清掃活動の強化」「広報活動の推進、販売促進(民間投資創出)」「市民参加の促進とボランティアグループの組織化」に取り組んだ結果、上記5つの目標をほぼ達成することができました。

今回紹介したシェフィールド市の取組から得られた教訓は以下の通りです。

  1. 行政と民間組織との連携のもと、市民が求める中心市街地を徹底的に調査すること
  2. 郊外型店舗の立地を制限する法律(PPG6)を効果的に運用し、産業集積を積極的に推奨すること
  3. 若い世帯の中心地居住を目的とした家賃補助政策による居住人口増加を図ること
  4. 商店街店舗の多くは借家形式にし、常に需要に合った新しい店が入ってくる仕組みを整備すること
  5. 郊外型大型ショッピングセンターと中心市街地経済の共存共栄を図ること

郊外型店舗の進出をただ批判するのではなく、中心市街地の魅力創出のきっかけとして捉えている点や、市の目指すビジョンの中でも「文化的な生活を営める街」を重点項目に挙げるなど、文化性の高いまちづくりを重視している点が、シェフィールド市のまちづくりの特徴とも言えます。

3.全体のまとめ

これからの日本は、都市人口は減少するが、交流人口は増加傾向にあるため、都市人口に加えて交流人口の取り込みが必要になってきます。日本には

  1. 自らでデータ戦略が立てられる
  2. 人を巻き込みながら、官民連携の仲介役が果たせる
  3. エリアマネジメント方式で資金・組織戦略を立てられる

上記3点を兼ね備えた人がまちづくりには求められるでしょう。


写真.講師の和歌山大学経済学部教授 経済学部長 足立基浩氏


写真.中部中心市街地活性化ネットワーク会議分科会意見交換会の様子

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