平成28年度全国中心市街地活性化協議会勉強会

第1分科会

テーマ:「粒ぞろいの地域事業創出で魅力的にみせる、チームワークとマネジメント」
発表者:青梅市中心市街地活性化協議会 タウンマネージャー 國廣純子氏

概要

地域活性化に「周囲を巻込む」という言葉を目にするが、その解答の一つを國廣さんは持っている。彼女はまちのシビアな課題を発信し、中活協とのチームワークの効いた計画的事業推進を行いながら絶えず多彩な担い手を創出し熱狂させ続ける。「まちの多様性を可視化することへの徹底的なこだわり、事業連鎖をコントロールするセンスが必須」「担い手に事業力ネットワーク力を叩き込む」一歩先の事業効果を常に狙う國廣さんと「巻込む」を語る。

事例発表者の発表内容

青梅市では、地域に必要な人材(20-30代)の事業をやってくれる人の心をつかむために事業を行っている。地域に必要な人材に向けたマーケティングが必要だ。都市全体の戦略要素は「住みたい、訪れたい、働きたい」であり、その為に、中心市街地はどのような役割を果たすことができるのかを市民に説明する必要がある。それらを通して、まちづくりの究極的な目的である、「地域経済の循環構造」「街に対する住民の意識改革」を図っていく。
 以上を踏まえた青梅市の事例は以下の通り。青梅市は管理目標を明確に定め行動した。

青梅市が定めた管理目標

  • 管理目標1
    20-30代人口保留。まちの責任世代の関係者にはそういう背景を理解してもらう。
  • 管理目標2
    ターゲットにとって魅力ある事業はなにかを考える。パーソントリップ調査によれば、人気都市の3要素として、①住民の地域内移動、②近隣が訪れる、③近隣以外が訪れる、というものがあるが、若者は地域内移動が中心である。
  • 管理目標3
    なぜ中心市街地の活性化か、という合意形成。青梅エリアで実験事業を行い、成功したモデルを青梅全域に広げていく。
  • 管理目標4
    リスクを把握しつつ、まちのポテンシャルを明らかにする。
  • 管理目標5
    あらゆる媒体を活用し、まちづくりのプロセスを生中継する。

この管理目標をもとに行動した結論として、フレームとプレーヤーを作れば事業は自然に連鎖し、増殖していくことが分かった。いろんな事業をやっていく中で、地域に愛着がある人、何かやりたい人から相談が増えてくる。そこから支援した人たちがどんどん活躍し、自立性を高めていった。

若者を惹きつけるためにはコンテンツやヒストリーの感じられる事業であることが重要だ。単に若者にやりたいことをやらせるのは無責任であり、まち会社やタウンマネージャーが人脈やスキームづくりで協力し、ビジョンも共有することが重要である。

参加者との質疑応答

質問
どのようにしてキーマンを見つけ、つながりをつくったのか。
回答
興味がある人は直接連絡くれることもあり、知人の紹介も多い。最初の頃は商店街の1軒1軒で買い物しながら顔を売っていった。この他、事業ごとにつながりを増やすこともできる。
質問
行政との関わり方や距離感は。
回答
出資は受けている。市からの委託事業などはないが、まちづくり会社が経営する駐車場は市の土地を利用している。中活協議会の事務局は市、会議所、TM、アシスタントの4者。事業を通じて意識が共通化し、結束が強まっている。それぞれが所属組織の合意形成を担当し、TMが協議会で公式に意見を発表する。
質問
若者がターゲットだが、古い人たちはどのように参加しているのか。
回答
おじさんの事業もたくさんあるが、プレーヤーをよく見て、柔軟な人たちは若者とマッチングする。
質問
事業の検証はどのように行っているのか。
回答
お店のリアクションだったり、集客数などを見ていくが、アンケートをとるのではなくヒアリングや観察を中心としている。
質問
中活認定の意義(認定前にもさまざまな事業に取り組んで来ているので、敢えて認定をとる重要性はあるのか)
回答
中活はタウンマネージャーとしての自分のミッションである。事業はすべて中活に必要な事業であり、イベントもポテンシャルを確かめる事業や恒常事業の準備としてやっている。商店街の事業支援は、合意形成のために必要であったので最初の2年しかやっていない。計画づくりや、認定のプロセスは、求心力に出来る。
質問
若者は空気に流されているだけで、持続性がないのではないか。
回答
無理をさせず息切れしないペースで、達成感を感じてもらう。成果を実感してもらうことを徹底している。

分科会のまとめ

  1. ターゲットを明確にした取り組みの必要性
  2. 事業連鎖の仕組み
  3. 目標を定めた、戦略的な事業構築


第1分科会の様子

平成28年度全国中心市街地活性化協議会勉強会の分科会一覧

 
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