平成27年度北海道地域中心市街地活性化担当者ネットワーク交流会(札幌市)

日時 平成27年11月11日(水) 13:30〜17:30
開催地 北海道札幌市/中小企業基盤整備機構(以下「中小機構」)北海道本部会議室
主催 中小機構北海道本部、中心市街地活性化協議会支援センター
次第 13:30         開会 中小機構北海道本部 審議役 渡部 和彦

13:40〜15:40    トークセッション
            「フラノマルシェの奇跡は、如何にして起きたか
               〜3名の立役者の取組の軌跡について〜」
             コーディネーター 中小機構北海道本部中心市街地
                      サポートマネージャー(SM) 山下 雅司

            3名のパネリストからプレゼンテーション
  1. 「フラノマルシェ事業−構想・計画・実施、そして今後」
    ふらのまちづくり株式会社専務取締役 湯浅 篤 氏
  2. 「行政からみた民主導型マルシェ事業の意義」
    富良野市農業委員会事務局長・中心市街地活性化計画担当   大玉 英史 氏
  3. 「商店街からみたフラノマルシェ事業と効果」
    富良野五条商店街振興組合理事長   奈良 定雄 氏
15:40〜17:00    トークセッション・質疑応答等
               コーディネーター 中小機構北海道本部中心市街地SM 山下 雅司

17:00〜17:10    北海道経済産業局より情報提供
               北海道経済産業局産業部流通産業課商業振興室調査官 笹川 英里 氏

17:10〜17:20    中心市街地活性化協議会支援センター業務紹介
               中心市街地活性化協議会支援センター

17:20〜17:30    中小機構北海道本部業務紹介
               中小機構北海道本部地域振興課課長代理 平野 憲

17:30         閉会 中心市街地活性化協議会支援センター
参加者数 31名
協議会数 7協議会(他関係機関 3先)

交流会概要

交流会の様子

 先ず、開会の挨拶が中小機構北海道本部審議役の渡部和彦から行われ、引続きフラノマルシェに関するトークセッションとなりました。中小機構北海道本部中心市街地サポートマネージャー(以下「SM」)山下雅司からの趣旨説明の後、3名の関係者によるプレゼンテーションとなり、北海道富良野市のフラノマルシェ事業の背景、経緯、取組等が次のとおり発表されました。

○「フラノマルシェ事業−構想・計画・実施、そして今後」
  ふらのまちづくり株式会社専務取締役 湯浅 篤 氏

トークセッション

 ふらのまちづくり株式会社(以下「ふらのまちづくり」)は、中心市街地活性化法の旧法時代の平成15年に設立され、同年富良野市から認定構想推進事業者(TMO)の認定を受け、活動を開始した。
 新法後、平成19年に設立された富良野市中心市街地活性化協議会(以下「協議会」)では、富良野商工会議所(以下「商工会議所」)とともに法定組織者になっている。


 富良野市中心市街地活性化基本計画(以下「基本計画」)は、平成20年に認定を受け、同計画の基本コンセプトである「ルーバン・フラノ構想(*1)」の事業推進役として、フラノマルシェの建設・運営・直営店の経営等各種事業に取組んでいる。

*1 ルーバン・フラノ構想
都市的な感性を持ち、快適で豊かな田園都市を自らの力で育みながら、田園(ルーラル)と都市(アーバン)の魅力を併せ持つ「ちょっとおしゃれな田舎町の快適空間(ルーバン・フラノ)」を目指す。

 フラノマルシェは平成20年4月のオープン以来、来場者数、販売額ともに増加傾向を示しており、平成26年度の来場者は約85万人を数える。


 今年(平成27年)6月には、平成26年度からの2期基本計画事業として隣地の「ネーブルタウン(*2)事業地区」内にフラノマルシェ2をオープンさせた。

*2 ネーブルタウン
フラノマルシェで生まれた主に夏季を中心とするにぎわいを、「四季を通じたにぎわいと交流のエリアに進化」させ、文字どおり市街地の「中心」を創出する。

 フラノマルシェ2は、フラノマルシェ同様こだわりの地元食材の販売とそれを活用した飲食店に加えて、生活提案型の花屋、雑貨屋が入っており、多目的交流空間も併設している。

○「行政からみた民主導型マルシェ事業の意義」 
  富良野市農業委員会事務局長・中心市街地活性化計画担当 大玉 英史 氏

トークセッション

 フラノマルシェは、平成17年に、駅前に立地していた北海道社会事業協会富良野病院(以下「富良野協会病院」)の駅をはさみ反対側へ移転するという計画が具体的になったことが発端になっている。
 それにより、商店街等のある駅前に、広い跡地が発生することになった。


 ちょうどその頃、従来から再開発が進められていた富良野駅前地区では、再開発に伴い支払われた補償金が引き金になり、高齢化した商店主の廃業が相次ぎ、商店街が衰退し始めた。

 そのため、少しでも早く民間主導により跡地を利活用し、まちの活性化を推進するため、富良野協会病院が移転した平成19年に富良野市中心市街地活性化協議会(以下「協議会」)が設立され中心市街地活性化が推進されることになった。


 フラノマルシェの建設と運営は、ふらのまちづくりが実施することになり、資本金を増強することになった。
 これには、行政からの追加出資ではなく、民間主体で調達することとし、商工会議所会頭の尽力もあり、1週間ほどで7,315万円が集まり、資本金は1,035万円から8,350万円へと大幅に増強された。
 また、協議会の役員構成も強化し、この取組に当初から深く関わっていた商工会議所会頭はじめ、中心的な役割を担っていた方々に就任していただいた。


 フラノマルシェのオープン1年目の時、中小機構の中心市街地商業活性化診断・サポート事業により、年間販売額実績5億円の周辺への経済波及効果を計算したところ、一次波及は2倍の10億円となり、二次・三次波及を含めると、大きな経済効果のあったことが推測できた。

○「商店街からみたフラノマルシェ事業と効果」
  富良野五条商店街振興組合理事長 奈良 定雄 氏

 再開発により駅前地区は整備されたが、商店の廃業や富良野協会病院の移転により、駅前商店街(五条商店街、相生通り商店街等)は衰退が進み駅前ににぎわいが消えてしまった。
 そのため、商店街は協議会構成メンバーとなり、中心市街地活性化に取り組むことになった。


 フラノマルシェの影響で来街者が増え、にぎわいが戻ってきており、最近では、海外からの観光客も増えている。


 新規開業者や就労者が増加しており、店舗の売上げも外からの来街者だけではなく、増加した中心市街地で働く人たちによる購買も増えている。
 また、これを背景に、地方都市としては全国的に数少ないと思うが、地価が上昇してきている。

 引続き、トークセッションとなり、次のとおり質疑応答が行われました。

質問
ふらのまちづくりの株主は59人で多いと思うが、どのような内訳か。
回答
企業が大半で、これに商店街団体、商工会議所、金融機関3行、富良野市、富良野農協となっている。
質問
フラノマルシェへの来街者の居住地の割合はどうなっているのか。
回答
概数で札幌市が3割で一番多く、これに旭川市2割、富良野市2割、これ以外3割となっている。また、リピーターが多い。
質問
フラノマルシェでは、コンセプトの「ルーバン・フラノ構想」が有名だが、これはいつ頃にまとめられたのか。
回答
25年ほど前、富良野青年会議所創立35周年記念誌に記載されている。当時、市長と青年会議所メンバーとの懇談があり、現ふらのまちづくり代表取締役社長の西本伸顕氏が提唱している。
質問
マルシェ1でのテナントの条件はどうなっているのか。
回答
家賃を含め年間500万円の利益を想定しテナント料を設定している。オープン以来撤退店はない。
また、2年更新が条件になっており、実際の売り上げがテナントに提示する目標売上げを下回った場合、更新しない規定になっている。
質問
富良野市は、まちのブランド力が強いように感じるが、ブランディングの考えはあったのか。
回答
当初、地元関係者にはなかったが、昭和50年ころ、冬季国体のための宿泊施設建設のため、大手鉄道系デベロッパーとの話し合いがあり、その後、鉄道会社による車内広告等のPRが展開され、また、富良野が舞台のテレビドラマもヒットし、知名度が上がったことが発端かと思う。それによりウィンタースポーツとドラマのイメージが全国的に広がり、固まってきたのだと思う。
質問
フラノマルシェの事業構想は、どのような手順で具体化したのか。
回答
まちづくりの事業は民間だけではできず、公の力も必要。行政、ふらのまちづくり、商工会議所の関係者が頻繁に集まり意見・情報交換し、これを外部専門家に肉づけしてもらった。
質問
今後の予定はどうなっているのか。
回答
サンライズパーク事業(商店街隣地に大型バスも駐車可能な駐車場を整備)や商店街のバリアフリー化の推進をはじめ、今後求められる次世代の人材育成に取組みたい。

 この後、北海道経済産業局が中心市街地活性化の支援施策を、中小機構北海道本部が中小機構の事業について、そして中心市街地活性化協議会支援センターが取組業務の紹介と閉会挨拶を行い、本交流会は終了しました。

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