第21回 近畿中心市街地活性化ネットワーク研究会(大阪市)
(近畿ブロック中心市街地活性化協議会交流会)

日時 平成27年7月7日(水)13:30〜17:45
場所 中小機構近畿本部セミナールームA・B
主催 近畿中心市街地活性化ネットワーク研究会、中心市街地活性化協議会支援センター
事務局 近畿経済産業局、中小機構近畿本部、中心市街地活性化協議会支援センター
研究会次第 第1部
 13:30 開会
 13:35〜13:50 近畿中活ネットワークの運営等について
          近畿中心市街地活性化ネットワーク研究会
 13:50〜14:20 「中活事業 なんでも質問コーナー」
 14:20〜15:30 【事例講演】「中心市街地再生への取組 
          〜飯田のまちを守り育て“誇りあるまち”を未来に残すために〜」
           (株)飯田まちづくりカンパニー 取締役事業部長 三石 秀樹氏
 15:30〜15:40 休憩

第2部
 15:40〜17:15 【グループディスカッション】
          各地域の現状を踏まえての意見交換
          各グループからの意見・質問
 17:15〜17:40 各地域からのお知らせ・近畿経済産業局からのお知らせ
 17:45 閉会
参加者数 54名
協議会数 13協議会

研究会概要

交流会の様子

 伊丹市都市活力部の綾野昌幸前会長、経済産業省中心市街地活性化室の熊川康弘室長のご挨拶で、研究会が開会しました。

第1部

 初めに、近畿中心市街地活性化ネットワークの運営について協議が行われ、続いて「中活事業なんでも質問コーナー」では、新任の担当者からあらかじめ寄せられた質問に、経験豊かな会員が次のように回答しました。

質問(商工会議所):民間から協議会の準備委員会を立上る要望が出ている。何から始めたらよいか。
回答(長浜市 吉井氏):民間で立ち上げればよい。地域のまちづくりで活動している人、都市計画や建築がわかる人、計数管理がわかる人、資金を出してくれる人など積極的なプレーヤーを集めるといいのでないか。
質問(協議会):空き店舗活用のイベントと見学会を計画している。オーナーとの交渉や物件の選択方法を知りたい。
回答(田辺市 尾崎氏):商店街の会長を通して家賃交渉をしてもらう。不動産関係者の協力を得て、貸店舗候補をリストアップし、貸店舗ツアーをすると効果がある。
 

 次に、(株)飯田まちづくりカンパニー 取締役事業部長の三石秀樹氏から、飯田市の中心市街地再生の取り組みについて事例講演が行われました。
講演概要は、次の通りです。

交流会の様子

  • 飯田市は、昭和60年から平成7年の10年間にロードサイドの大型店舗出店と中心市街地の大型店閉店の影響で市街地人口が16%減少した。
  • 平成10年に再開発事業のためのまちづくり会社として設立された。。
  • 基本方針は、「飯田の街を育て、誇りある街を未来に残す」
  • 平成13年完成の第一地区再開発事業(トップヒルズ本町)では、公益施設(市の分庁舎「りんご庁舎」)、駐車場、店舗、住宅の10階建て複合施設を建設した。ディベロッパーとして、住宅35戸を分譲し、店舗5区域と駐車場39台分を買い取り、テナントと駐車場の賃貸事業とビル管理業務を行っている。
  • 平成18年完成の第二地区再開発事業(トップヒルズ第2)では、店舗、住宅、オフィス、信用金庫、人形美術館、駐車場からなる4棟を建設した。住宅27戸を分譲し、店舗・事務所12区画と駐車場28台分を買い取り、テナントと駐車場賃貸事業とビル管理業務を行っている。
  • 平成19年完成の再開発事業(銀座堀端ビル)では、店舗、福祉施設、高齢者住宅、住宅、駐車場の複合施設を建設した。住宅7戸を分譲し、店舗・業務区画3区画と駐車場10台分を買い取り、テナント・駐車場賃貸事業とビル管理業務を行っている。
  • りんご並木周辺地域の商業施設整備事業では、戦略的中心市街地商業活性化支援事業補助金を使い、地域資源を活用したレストランや、和菓子店などの店舗と環境省の環境モデル住宅を整備した。
  • りんご並木横丁で空き店舗活用の創業塾参加者を募集したところ、130名の応募があり、30名が入塾し、7名が創業した。
  • イベント文化事業では、イベントの得意な人を集めたNPO法人などにイベントの企画・運営を任せ、黒子として資金提供とサポートを行っている。

第2部
交流会の様子
交流会の様子

 この後、休憩をはさみ、6つのグループに分かれて、各地の現状を踏まえた意見交換が行われ、各グループからの意見発表と質問がなされ、三石氏が答えました。

質問(市役所担当者):まちづくり会社が活発に活動していくにはどうしたらいいか
回答:弊社は再開発支援会社としてできた会社でイベント会社ではないと考えている。イベント好きな市民団体(IIDA WAVE)やNPO法人が活発に活動できるよう黒子として支援している。行政の立場では、指定管理業務以外の事業収益でまちづくり会社が自立できるよう支援するといいのではないか。
質問(まちづくり会社):まちの活性化のゴールは何か。
回答:まちづくりに正解はない。民間投資の呼び水になることを目的に取り組んでいる。大資本と同じことでなく、その町でなくてはできないことを見出すことが重要。りんご横丁では、飲食+サービス、物販+サービスなど組み合わせ、集客を図った。
質問(まちづくり会社):貴社では、少人数で建物の管理だけでなく、イベントや新規事業の企画までどのようにやっているのか。
回答:常勤4人のうち2人は、ビル管理や植栽、イベントの手伝い。2人は、管理組合事務、ファンドの決算処理、IIDA WAVEの事務支援と金銭的支援をしている。それ以外の企画開発は、役員2人が担当している。人数以上のことができているのは、飯田市のまちづくり担当課が同じビル内にあり、3人の職員と連携がとれているから。イベントは、市民団体とNPOの自主的な取り組みを支援する仕組みができている。
質問(まちづくり会社):優れた人材はどのように見つけたのか。
回答:市民団体のIIDA WAVEやNPOの活動を通して、まちづくりの意思のある人が集まり、人材のストックができた。新しい事業の時には、それらの人に声をかけて参加してもらっている。
質問(中小機構サポートマネージャー):まちづくり会社が、リスクを負って不動産投資をすることに株主の抵抗はなかったか。
回答:元々、再開発支援会社として立ち上げ、不動産投資をする会社として出資者を募ってきたので、投資に抵抗はない。17期のうち15期黒字の実績があるので、出資者は資金を出すが口は出さない関係ができている。
質問(中小機構サポートマネージャー):創業希望者130人をどうやって集めたのか。
回答:りんご並木の近くに再開発から取り残された空き店舗があった。古いものを壊すのではなく、あるものを使おうと、ここで開業する人を育てる創業塾を計画した。設計士がフリーハンドでりんご並木の店のイメージを書いてチラシを作り、地元新聞に広告を出し、ホームページと市の広報に載せた。まちなかで店を持ちたいという創業希望者のニーズに合ったのだと思う。
質問(オブザーバー行政職員):施設運営は黒字と聞いたが、まちの活性化の効果は何で図るのか。
回答:活性化の効果とは、そこにある個店が商売を続けていける状態が維持できていればいいのではないか。通行量は一つの指標だが、すべてではない。売上や利益の数値を個店から集めて集計するのは難しい。新しい店が続けていけることと、空き店舗がすぐに埋まるのも活性化の目安になるのではないか。

 最後に、近畿経済産業局流通・サービス産業課の高橋紗代氏から、中心市街地再興戦略事業費補助金等の情報提供、また、民間都市開発推進機構や各会員から情報提供が行われ、本研究会は終了しました。


関連リンク

協議会交流会の活動報告
平成23年度中心市街地活性化協議会全国交流会
協議会訪問
飯田市中心市街地活性化協会の取組
ちいきクローズアップ
飯田市におけるエリアマネジメントへの取り組みとまちづくり会社の活動
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