平成26年度中心市街地活性化協議会全国交流会〈東京都〉

日時 平成27年1月30日(金)12:00〜17:15
場所 東京都 フクラシア東京ステーション5階
主催 中心市街地活性化協議会支援センター
中小機構本部まちづくり推進室
テーマ「まちなか活性化推進のための仕組みづくり」
交流会次第 12:00〜12:05    挨拶 中小機構本部

12:05〜12:10    各地域ブロック協議会交流会の活動状況報告

12:10〜14:25    分科会[T]
           ・発表者による事例発表
           ・発表者との質疑応答・意見交換

14:35〜14:50   中小機構からの連絡事項
           ・中心市街地活性化診断・サポート事業(プロジェクト型)の特徴と実績
           ・高度化事業の紹介

14:50〜17:05   分科会[U]
            内容は、分科会[T]と同じ

17:05〜17:15   分科会まとめ
           各分科会コーディネーターから報告
参加者数 98名
協議会数 37協議会(他関係機関 10先)

交流会概要

会場全体の様子

 中小機構本部の挨拶の後、中心市街地活性化協議会支援センターから、各地で開催されたブロック協議会交流会の開催状況が報告されました。この後、テーマ毎に8つの分科会となり、発表者による取組事例発表と質疑・ディスカッションが行われました。昨年度の全国交流会で開催した分科会が好評でだったことと、他の分科会にも参加したかったという声が多かったため、今年度は分科会を2回行うというプログラム編成にしました。各参加者は2つの分科会に参加し、活発な意見交換を行いました。

 最後に各分科会のコーディネーター(地域本部・本部サポートマネージャー)により、まとめが報告されました。

 各分科会のテーマと発表者による発表のポイントおよびまとめは次のとおりです。





● 第1分科会
第1分科会
テーマ
「地元大学の学生が『動くまちの灯台:エスコーターズ』として大活躍」
発表者
こうちTMO(高知商工会議所)中西 美喜雄 氏

  「高知市では、高知県立大学生・商店街・高知市・こうちTMOが協力をして、平成13年からエスコーターズ事業を実施しています。
 エスコーターズ事業は、高知県立大学生が毎週日曜日に、中心商店街で「挨拶、案内、清掃、介助、整理」といった活動を行っており、誰もが安心、安全に来られる、楽しい街づくりを目指しています。 この取組は、どのように生まれ、どのような仕組みで運営され、推進されているのでしょうか。」

まとめ
エスコーターズは市民と商店街をつなぐ大きな役割を果たしている。長く続いている理由は、事務局とエスコーターズが対等の関係でミッションを共有し、エスコーターズの「気づき」を「まちが育て」、次の世代への成長をうながしているためである。
参考URL
ちいきクローズアップ 商店街で交わされる挨拶、大学生の活動とそれを支える人々


● 第2分科会
第2分科会
テーマ
「町屋のリノベーションで地域も再生、倉敷のまちづくりに携わり30年」
発表者
倉敷市中心市街地活性化協議会タウンマネージャー 楢村 徹 氏

 「倉敷市には、町屋や蔵がたくさん残っています。倉敷市で建築工房を構える楢村氏は、町屋などの改修に1980年代から取組み、倉敷市中心部だけで30軒以上を再生しました。現在、楢村氏はタウンマネージャーとしてまちづくりを推進していますが、町屋などの改修には、地権者との調整、改修基本コンセプトの確立、家屋の補修・強化、テナントの選定、資金調達等々多くのクリアすべき課題があります。30年をかけて得られた仕組みやノウハウはどのようなものなのでしょうか。」

まとめ
倉敷では、タウンマネージャーが一つ一つの事業の実現までを見通し、強い指導力で町家改修を含む商業活性化事業化を牽引してきた。中心市街地活性化協議会を通じて公共性のある事業に高め、商店街に刺激を与えること、やってみせることを基本に官民連携で事業化を支援してきたことが成功した理由だと考えられる。
参考URL
ちいきクローズアップ 伝統文化を活かし、街の景観を守りながら中心市街地活性化を目指す!


● 第3分科会
第3分科会
テーマ
「まちづくり会社の2大課題、収益確保と人材育成に果敢に挑戦」
発表者
いきいき唐津(株) 専務取締役 甲斐田 晴子 氏

 「いきいき唐津(株)は、売上の7割が収益事業収入で占められています。 主な収益事業は、「直営カフェ事業」「唐津シネマの会委託事業」「再開発ビル・リノベーションした町屋管理事業」など多岐にわたっています。また、スタッフは就職情報誌による公募で集まった若者で、彼らは、現場主義の教育により鍛えられ、大事な仕事を任されています。このようなビジネス感覚あふれる会社経営は、どのような理念、発想、仕組みにより作り上げられたのでしょうか。」

まとめ
まちづくり会社のトップに民間感覚、経営感覚が必要。行政に頼らない収益事業の構築と人材確保(育成)は表裏一体でどちらも大切。来てほしい人材像を具体的に決めて募集し、採用した後は仕事を覚えさせながら、責任を持たせて取り組ませるようにしている。収益事業については、昼間、まちを利用するのは圧倒的に女性が多いので、女性の発想を取り入れることは必須。
参考URL
まちづくり会社訪問 いきいき唐津株式会社


● 第4分科会
第4分科会
テーマ
「まちの象徴(シンボル)は自分達が再現する!強い考えと綿密な計画で複合商業施設をオープン!!」
発表者
(株)仲見世 代表取締役 福地 雅人 氏

 「福島市繁華街のシンボルだった商業・飲食ビル『仲見世』ですが、環境変化の中で、平成21年についに幕を閉じることになりました。その跡地に仲見世を再現する夢に10人の商業者等が立ち上がりました。彼らは、何度も会議を重ね、綿密な事業プラン・資金計画を練り上げ、リーシングに苦労を重ねながらもついに 複合商業施設「パセナカMisse(ミッセ)」をオープンさせました。プランを実現させるためにはどのような取組の積み重ねと仕組みづくりがあったのでしょうか。」

まとめ
リーシングを含めた施設運営がうまく回転し始めているのは、調査から戦略形成まで綿密に行われたことと社長の人脈やネットワーク形成のための活動・努力が結実したものだ。当初から地元中心のテナントリーシングに絞り込み、キーテナントを明確にしながら交渉を進め、実現していく実行力に参加者の関心が高かった。また、行政との関わりの中で、県・市からサポートをいただいた点についても、行政関係からの参加者の関心が高かった。
参考URL
パセナカMisse (外部リンク)


● 第5分科会
第5分科会
テーマ
「キメ細かな合意調整と的確な情報提供で、事業は確実に一歩前に進む!」
発表者
田辺商工会議所中小企業相談室室長・前南紀みらい(株)事務局 尾崎 弘和 氏

 「田辺市では、行政・商工会議所・まちづくり会社そして地元若手グループの連携により、ハード・ソフト両面による活性化が推進されています。市の調査で、エリア内の商店経営者の5割が中心市街地活性化の効果を実感しています。これらの事業展開には、関係各方面の合意形成と一歩前に進めるための時機を得た的確な情報提供が不可欠です。田辺市のまちづくりは、どのような仕組みで進められているのでしょうか。」

まとめ
意欲ある若い人たちを巻き込み、役割を明確にし、仕事を任せることと教えてほめて育てることを心がけることが、事業を円滑に進める原動力となった。市民目線で作った「読んで面白い、アートをテーマにした観光パンフレット」は県外からの観光客を集客する効果があった。
参考URL
まちづくり会社訪問 株式会社まちづくり田辺 (合併により、現在は南紀みらい株式会社)
ちいきクローズアップ 古民家再生による宿泊施設
南紀みらい株式会社(外部リンク)


● 第6分科会
第6分科会
テーマ
「まちづくり会社の再投資により、まちづくりの可能性を広げる」
発表者
(株)金沢商業活性化センター ゼネラルマネージャー 本 泰輔 氏

 「金沢市中心市街地では、まちづくり会社である(株)金沢商業活性化センターが、商店街、大型店、商工会議所、市等と連携し、役割分担をしながら多くの事業展開を行い、金沢のまちづくりに大きな役割を果たしています。
また、まちづくり会社として自立した事業も確保しており、成果をあげています。 その自立した事業によって、まちへ再投資する理念と仕組みはどこにあるのでしょうか?」

まとめ
金沢では、まちづくり会社が商店街、大型店、商工会議所、行政等と連携し、多くの活性化事業を展開している。ベースとなる自主事業で収益を上げ、次の事業・イベントに再投資する仕組みを整え、さらに人材への投資を行うことにより、持続的な組織づくりをしている。
参考URL
まちづくり会社訪問(株)金沢商業活性化センター
ちいきクローズアップ 地域密着型コミュニティバス「金沢ふらっとバス」
(株)金沢商業活性化センター(外部リンク)


● 第7分科会
第7分科会
テーマ
「活動するプレイヤー(若者)の掘り起こしと育成」
発表者
NPO法人東海道吉原宿 代表理事
富士山まちづくり(株) 代表取締役 佐野 荘一 氏

 「商売が忙しく、商店街活動になかなか参加できない商店主が多い中、商店街を変えていくのは『やってみたい!』という気持ちを持つ人です。多くの若者が活躍し始めた吉原のまちをマネジメントしているNPO法人東海道・吉原宿は、まちで活動するプレイヤー(若者)をどのような仕組みで掘り起こし、育てているのでしょうか。」

まとめ
商店街で活躍するのは商業者だけとは限らない。商店の販売促進ではないセンスのいいイベントで若者を引き付け、継続的な関係を構築していく。そのためには、若者が活躍する仕組みを作ることが必要である。若者の育成は単に事業を教えるのではなく、事業を任せて育てるようにしている。
参考URL
NPO法人東海道吉原宿(外部リンク)


● 第8分科会
第8分科会
テーマ
「コンセプトを固め、商店街・入居者でコミュニティをつくっていく取組でビルとまちは甦る」
発表者
ミユキデザイン一級建築士事務所
前(一財)岐阜市にぎわいまち公社 商店街活性化プロデューサー
                  大前 貴裕 氏

 「岐阜市美殿町の建築50年になろうという古い空きビル。ここでは、空きビルのリノベーションを新しい発想で取組み、大きな話題になっています。それは、まちとビルのコンセプトをしっかりと固め、入居者同士、そして商店街とのコミュニティづくりのためのシステムをつくるというものです。ここでは、まちとビルが相互に作用しあい、まちがビルをつくり、ビルはまちに活気をもたらしています。物件をシェアするという考え方、また、ワークショップによるコミュニティづくりという仕組みはどのようなことなのでしょうか。」

まとめ
空きビルのリノベーション事業は、オーナーだけでなく、関係者(地権者、入居者、コーディネーター)の一人一人がリスクを負い、本気で取り組むことが必要だ。経験を積み重ね、より良い方法を常に追求して改善することで空きビル再生の成功率が高まる。
参考URL
岐阜市にぎわいまち公社(外部リンク)
美殿町は“つくる”がある街(外部リンク)


分科会後のアンケートでは、参加者から今回の交流会について次のような意見が寄せられました。

  • 収益や人の確保など、ヒントがたくさんありました。
  • 分科会の内容もよかったが、日本中の同じ志を持つ仲間とつながることがその後につながる収穫になりました。
  • 空き店舗の解消やまちづくりの担い手の発掘など、先進事例の話が聞けて参考になりました。
  • 分科会の構成は良いと思います。講師と参加者のやりとりだけでなく、参加者同士のやり取りが生まれるような進行があればもっと良かったのではないか。

今後の全国交流会開催時に参考にさせていただきます。

以上をもって、平成26年度中心市街地活性化協議会全国交流会を終了いたしました。

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