第18回近畿中心市街地活性化ネットワーク研究会〈大阪市〉
(近畿ブロック中心市街地活性化協議会交流会)

日時 平成26年7月18日(金) 13:30〜16:50
場所 大阪府大阪市 中小機構近畿本部セミナールームA・B
主催 近畿中心市街地活性化ネットワーク研究会
中小機構近畿本部
中心市街地活性化協議会支援センター
交流会次第 [第1部]
 13:30〜13:50  近畿中活ネットワークの運営等について
           近畿中心市街地活性化ネットワーク研究会
 13:50〜14:50 【講演】
          “最高に気持ちいい公共空間の作り方”
          〜稼働率100%・富山市の「グランドプラザ」の事例等を通して〜
              全国まちなか広場研究会理事
              NPO法人GPネットワーク理事
                  山下 裕子 氏
 14:50〜15:10  質疑等

[第2部]
 15:20〜16:30 【セッション】
           各地域における広場・空間の作り方・活用方法
            〜各地域の写真を見ながら意見交換〜
            〜“広場ニスト 山下さん”のアドバイスを参考にして〜
 16:30〜16:50  各地域からのお知らせ・近畿経済産業局からのお知らせ・その他
 16:50       閉会
参加者数 59名
協議会数 13協議会(他関係機関3先)

交流会概要

第1部
まちなか見学

  最初に、今年度の近畿中心市街地活性化ネットワークの活動予定等が報告され、引続き講演が行われました。  講演概要は、次のとおりです。

演題
「“最高に気持ちいい公共空間の作り方”
   〜稼働率100%・富山市の「グランドプラザ」の事例等を通して〜」
講師
全国まちなか広場研究会理事
      NPO法人GPネットワーク理事
           山下 裕子 氏
講演要旨
  • 「富山グランドプラザ」は、富山市の中心、総曲輪地区の再開発エリアの複数の市道の集約と建物のセットバックにより整備された東西約21m、南北約65m、石畳みの床の全体をガラスの屋根で覆った広場空間です。
  • 富山市では、条例により道路の指定を解除し、なるべく自由に活用できる広場として整備しました。
  • この広場は、富山市中心市街地活性化基本計画に盛り込まれた事業のひとつで、平成19年に完成しました。
  • 現在、行政・企業のイベント、市民グループのイベント、盆踊りや高校生によるダンスの発表、そして結婚式等、様々に使われており、稼働率は相当に高くなっています。なお、これら催しへの利用はすべて使用料を徴収しています。
  • 催しのない日には、幼稚園児が団体で訪れたり、幼児連れのお母さんをはじめ老若男女があちこちから集まり、行き かい、結果として、稼働率は100%となっています。このように、日常的に人がいる風景が実現できており、周辺ポイントの歩行者通行量はオープン前と比べ大幅に増加しています。
  • ここには事務所にスタッフが常駐しており、申込受付や安全面の確認等に対応しています。申込の手続きはシンプルにすることに努め、貸し出し備品は何をどれだけ借りても定額としています。
  • くつろげる広場の必須アイテムとして、カフェテーブルと椅子を置いていますが、これはオープン時から試行的に並べ方を変化させ、四隅や外縁部ではなく、来場者が別々の方向で行きかうよう、置き場所に工夫を重ねています。 それと、樹木も含め、広場に設置する備品は全て移動できるかたちにしています。
中心市街地エリア


この後、質疑が行われました。

質問 自分達の管理運営している施設を行政はもっと使って欲しい。対策は?
回答 行政のイベントをリストアップし、その施設で開催するよう働きかけてはどうか。

質問 このような広場空間を管理運営する部署は、どうしても「利用」より「管理」の方に考え方のウェートが高くなってしまうことがある。この発想を変える方策は?
回答 ともかく、説明し、やってみること。そうして、担当部署の考えを徐々に変えていくこと。


[第2部]
全体風景

 引続き、第2部の「セッション」となり、参加者が準備した地元の広場空間の写真を見ながら、その改善策を、第1部の山下氏をまじえ意見交換が行われました。事前に参加者より、セッションで意見をもらいたい広場の写真を募集しましたが、希望者が多かったため、当日は特に希望の強かった6事例について実施しました。

事例1(A市)

改善希望事項
駅前デッキがあり、1日45,000人が通行し、イベントも行われている。ベンチや花壇の位置について、使い勝手をもっと良くしたい。
山下氏からのアドバイス
あるものはしょうがないので、「使う!」という発想から考えていくことが必要。
現在、イベント時の出店数が広場面積に対して多いということはないだろうか。検討いただくとともに、歩道なので「火」を使えないなど、どうしても制約は出てくる。

事例2(B市)

改善希望事項
駅前北広場の地下ステージの活用策。また、芝生部分への立ち入りと芝生の保護という相反する問題。
山下氏からのアドバイス
半地下のスペースの活用は確かに難しい面がある。それぞれの場所にはどのようなイベントが向いているのか
。 楽しい場所にするにはどうしたらよいか、じっくりとマネジメントを考える必要がある。声かけによる周知は必要。
それと、飲食場所をパーテーションで区切っているが、これは実際上の効果が期待できないのと見た目の印象が良くないので、控えた方が良い。

事例3(C市)

改善希望事項
広場にトイレがないため、バルの際は近隣のお店に協力してもらっている。それと、広場の中心にモニュメントが立っているため、イベント時に広場の使い勝手が制約されてしまう。
山下氏からのアドバイス
イベントが終わった後に、トイレの確認と清掃が必要。協力的だったお店もトイレの清掃面から気持ちが変わることがある。それと、モニュメント前にステージを置き、そこを起点に扇形に椅子を配置するなど、この工夫は良いと思う。

事例4(D市)

改善希望事項
通りから少し入ったところに点在する広場やお寺の境内があまり活用されていない。
山下氏からのアドバイス
写真を見たところ、その広場には日影がない。これを改善することが必要。
それと境内については、活用されないのがもったいない。活用するメンバーを集め、ともかく勝手に小規模な催しでも開催してはどうか。開催の告知・公開は大事。まずは、人のいる景色を作ること。

事例5(E市)

改善希望事項
駅前に立派すぎるほどの公園がある。ところが、広い空間があっても使われていない。
山下氏からのアドバイス
何か手を打たないと、ますます人が来なくなる。とにかく日常的に市民に声かけをし、公園に来てもらう努力をすること。
ベンチは公園の周囲でなく中の方に分散して配置すること。これにより、集まる人たちが中年男性から幼児連れの女性に変わってくる。不必要な備品が置かれているようにも見える。

事例6(F市)

改善希望事項
高校生のコンサートをしているが、住民から「うるさい。」の声が寄せられる。
山下氏からのアドバイス
ここは「住宅地」なので、当然そのような声が出てくると思う。
ただ、管楽器は音が遠くまで通りやすいので、楽器編成を替える、あるいは、演奏者が聞く「返しのスピーカー」の音量を上げ、演奏者があまり大音量で演奏しないようにする工夫も必要。

このあと、近畿経済産業局から施策の紹介が行われ、本研究会は終了しました。

関連リンク

協議会訪問
富山市中心市街地活性化協議会
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