第8回 中部中心市街地活性化ネットワーク会議

日時 平成25年11月28日(木) 13:00〜18:00
開催場所 愛知県安城市 安城商工会議所 5階大会議室
主催 中小機構中部本部、中心市街地活性化協議会支援センター
交流会次第 第一部 13:00〜13:40 安城市中心市街地現地見学

第二部 会議
13:50〜14:00 開会挨拶、議長挨拶
14:00〜14:40 紹介
 ・安城市中心市街地活性化基本計画の概要と進捗状況について
 ・安城市中心市街地活性化に向けた商店街の取り組みについて
 ・安城市中心市街地活性化協議会について
14:40〜15:25講演
 「中心市街地活性化協議会の役割とは」

第三部 グループ討議
   討議テーマ「中心市街地活性化協議会の今後の在り方」
   −あなたの地域の協議会の役割とはー
15:40〜16:50 グループ討議
17:00〜17:20 各グループの討議結果発表
17:20〜17:40 米子市中心市街地活性化協議会
          タウンマネージャーからのコメント
17:40〜17:50 中小企業庁からのお知らせ
17:50〜17:55 中心市街地活性化協議会支援センターからのお知らせ
17:55〜18:00 総括
参加者数 37名
協議会数 8協議会(他 設立準備中等3地域)

交流会概要

1.安城市における取組み
交流会全体風景

 開催挨拶、議長挨拶の後、安城市、安城中央商店街連盟、安城商工会議所より、安城市における中心市街地活性化の取組みについて、以下のとおり紹介がありました。

(1)安城市の基本計画の特徴と協議会活動

  • 基本計画期間は、平成23年12月から平成30年3月までを設定。(内閣府認定は平成25年3月)
  • 内閣府認定とは別に、まず基本計画を作成しソフト事業を実施していった。計画を立てないと活性化に向けて進んでいかない。その後、ハード整備のプロジェクトの実施タイミングを踏まえて、平成25年3月に内閣府の認定を受けた。
  • 基本計画には、「空き店舗数」「中心市街地の居住人口」「歩行者通行量」の他に、以下の指標についても目標に掲げて、活性化を目指している。
     「繁盛店数」 平成22年度35店舗 → 平成29年度65店舗
     「活性化事業に参加した市民数」平成23年度1,279人 → 平成29年1,525人
  • 具体的プロジェクトとしては、病院移転跡地の図書館建設等を予定している。
  • 協議会では、4プロジェクト(中心市街地管理運営プロジェクト、にぎわい創出プロジェクト、街なか居住促進プロジェクト、商業活性化プロジェクト)のそれぞれを商店街関係者がリーダーとなり実施している。
  •  

(2)商店街活動

  • 空ビル1棟(3階建)を市が借り上げ、商店街会議や市民活動時に利用している。安城市の商店街は、個々の商店街の活動よりも、中活エリア内の7つの商店街のうち5つの組織が連携した「安城中央商店街連盟」の活動が活発であることが特徴。
  • 具体的な取組みとしては、イベント、まちなか産直市、まちの教室、まちガール、情報誌発行など。
商店街活動
     
  1. 安城サンクスフェスティバル事業(理想とする「まちの姿」を1日だけ実現してみるまちなか実験イベント事業)
  2.  
  3. 安城まちなかきーぼー市場事業(区域内に不足していた野菜や魚介類の販売を行う産直市)
  4.  
  5. まちの教室事業(各商店が講師となり、各商店の専門知識(ノウハウ)や豆知識をお客様に教える)
  6.  
  7. きーぼーの街宣言応援店事業(きーぼー:ゆるキャラ)
  8.  
  9. まちガールの認定、まちガール推奨店事業(まちなかに愛着を持っている女性を募集し、優良なサービスや商品を発掘したり、買い物する女性の視点で助言をもらう)
  10.  
  11. 商店街アイドル「看板娘。」事業(安城の商店街を応援するご当地アイドル事業)
  12.  
  13. 「Akind」事業(まちなか情報誌)
  14.  
  15. 花いっぱい運動の推進 等

(3)まちづくり会社「活タ城スタイル」の活動

新見南吉の壁画
  • まちづくり会社「活タ城スタイル」が喫茶店であった空店舗を活用し、新見南吉(※)の観光拠点としていくため、飲食店「南吉カフェ」を運営。家賃は市が負担。
  • 新見南吉のまちとしてのイメージを高めるために、まちの随所に新見南吉のモニュメントや壁画を設置するプロジェクトを展開。活タ城スタイルが市より受託して事業を実施した。

※新見南吉 :童話作家。主な作品に「ごんぎつね」「てぶくろを買いに」等。

2.米子市における中心市街地活性化協議会の取組み

 米子市中心市街地活性化協議会のタウンマネージャーの杉谷氏より、協議会の取組みとして、民間事業をいかに発掘し、それをどのように実現に結び付けていくかについて、紹介がありました。

  • 杉谷氏は、日頃より地域内を巡り、民間事業になりそうな案件を探している。例えば「商店街振興組合が解散してしまい、管理できなくなった築40年の老朽化したアーケードをいかに撤去するか」といった相談や、「空きビルを活用して、いかに商業をおこなっていくか」といった事業者の夢を聞き出している。
  • 事業実施の可能性が出てくると、協議会の下部機関にあたる「タウンマネージメント会議」に、事業者が出席して、事業の考えを説明してもらうこととしている。そして事業の実現可能性が高いものは、「タウンマネージメント会議」の下に「ワーキンググループ会議」を設置して、そこで検討を始めることとなる。
  • なお、「タウンマネージメント会議」は、月に1回のペースで実施している。協議会事務局、市役所、商工会議所、中小機構等の6〜8名程度が出席。日々、ワーキンググループ会議で行っていることについての共通認識を持ってもらう。
  • 事業が固まってくると、コンセンサス形成のため、ニーズ調査、街路イメージパース作成等が必要となってくる。その際に助成を得られる、(公財)鳥取県産業振興機構の「コンセンサス形成事業」を活用している。
  • そして実現に向けては、国の補助金等が必要となってくるが、その申請に当たって、事業計画がしっかりしている必要がある。例えば、先に例を挙げた「アーケード撤去」のプロジェクトでは、撤去後は道路が公園のように市民がくつろげる環境になるというビジョンを描いていたが、その実現のための「環境整備計画」の策定は、通常の民間事業者ではできない。そこで中小機構の「診断サポート事業」を活用し、事業計画のブラッシュアップを図っていき、国の補助金申請に備えている。
  • 「協議会総会」では、毎回、新しい民間事業を提案しているため、極めて活発な意見交換が行われている。何を議事にするかで活発な意見が出てくるかが決まる。補助申請のタイミングが年に2回程度あるため、協議会開催も年に2回程度となっている。
  • 民間事業開拓の標準的なスケジュールは、春までに案件発掘を行い、夏には経済産業局に事業主と一緒に訪問し事業説明を行い、冬までには事業計画の熟度を上げて補助金の公募申請に備え、翌春に補助金申請して、夏より事業を実施するというスケジュールである。その流れをいくつも作り、新しい民間事業の事業化を果たしている。結果、現在までに6つの民間会社(100%民間出資)が立ち上がり、2つの特別目的会社も設立された。


    (参考)米子市中心市街地活性化協議会
  • 規約の中に、協議会でタウンマネージャーを設置し、タウンマネージャーはタウンマネージメント会議の召集ができる旨、記載している。
  • 事業主体には協議会構成員になってもらっているため、毎年、構成員が増えている状況である。
  • 民間ベースで協議会を立ち上げ、市に基本計画認定を促していった経緯がある。
米子市中心市街地活性化協議会
3.「協議会の役割」に係るディスカッション

(1)参加者間のディスカッション

参加者が2つのグループに分かれ、協議会の役割についてディスカッションを行いました。両グループに共通した認識としては、以下のとおりでした。

 
1)協議会総会と下部組織の役割
協議会総会は、多人数の会であり、まともに協議するのは難しい。その下の下部組織(部会)に重点を置き、協議会を運営していく必要がある。その下部組織がない場合は、今後、立ち上げていくことが望まれる。
2)タウンマネージャーをどのように考えるか
協議会の役割として「タウンマネジメント」があり、タウンマネジメントができる者(タウンマネージャー)の存在が重要。しかしながら、1人ではタウンマネジメントできないため、バックアップのための組織が必要。一方で、タウンマネージャーの設置ができない地域もあり、設置している地域も「専従ではない」「権限がない」といった課題を抱えている。
各グループにおける「協議会の役割」に係るディスカッション


(2)タウンマネージャー杉谷氏が考える「協議会の役割」
〜新しく生み出された民間プロジェクトについて認知してもらえる場〜

杉谷氏より、各グループでディスカッションした結果についてコメントをいただきました。そのなかで、特に協議会に関しては、下部組織の必要性について議論が集約された点に対して、「協議会の総会は、新しく生み出された民間プロジェクトについて認知してもらえる場であり、協議会(総会)は中活事業の重要な組織である」旨のコメントをいただきました。

 
1)協議会の総会の役割について
協議会は、中心市街地活性化を進めていくにあたり、新たな事業を追加することについて市に意見具申できることになっている。協議会の総会は、新しく生み出された民間プロジェクトについて認知してもらえる場である。民間プロジェクトが公的機関の支援を受けるに当たっては、あらかじめ協議会メンバーに、当該プロジェクトが中心市街地活性化に寄与することを認知してもらっておく必要がある。

なお、民間プロジェクトの中身については、事業主体が検討を行えばよく、協議会総会の場で批判すべきことではないと考えている。例えば協議会委員より、当該プロジェクトを自分のエリアでやって欲しいと意見が出された場合は、「別途、新しいプロジェクトを当該エリア内で提案いただければ事務局側が積極的に支援する」旨を回答している。
2)タウンマネージャーをどう考えるか
中心市街地にはさまざまな機関があるが、どの機関も事業を行うには制限がある。「行政」は儲かることに関与できなかったり、「会議所」は会員以外に対する取組みがしづらかったりする。また、「商店街組合」等も、イベントはできるが、多くの投資を行うとなると厳しい面がある。それらの機関のすき間を埋めていくのがタウンマネージャーなのではないか。行政、会議所、組合等が行えない事業については、民間事業者に担ってもらう必要があり、その民間事業者が公的な補助金を受ける際は、協議会を通じて関係者に、当該事業が中心市街地活性化に寄与する旨を認知してもらう必要がある。しかし、民間事業者独自で協議会メンバーに認知してもらう行動をとることは難しく、タウンマネージャーの役割が期待されるところである。

その後、中小企業庁より来年度の補助事業等についての紹介、議長からの総括(日本商工会議所の活動紹介等)があり、交流会は終了しました。

関連リンク

タウンマネージャーの役割とその取組
米子市中心市街地活性化協議会 杉谷第士郎タウンマネージャー
ちいきクローズアップ
商都米子の"まちなおし" 小さな事業の連鎖によるまちづくり
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