平成24年度中心市街地活性化協議会全国交流会

日時 平成25年2月22日(金)
場所 TKP東京駅八重洲カンファレンスセンター
主催 中心市街地活性化協議会支援センター、中小機構本部
テーマ 「中心市街地活性化の意義と効果的な推進体制づくり」
交流会次第 13:10〜13:15  各地域ブロック協議会交流会の活動状況
           中心市街地活性化協議会支援センター
13:15〜13:45  中心市街地活性化施策の現状と今後の方向性について
           内閣官房地域活性化統合事務局
           内閣府地域活性化推進室
13:45〜14:15  経済産業省の中活法関連中心市街地活性化のための支援策
           経済産業省商務流通保安グループ中心市街地活性化室
           経済産業省中小企業庁経営支援部商業課
14:15〜14:45  国土交通省の中心市街地活性化のための支援策
           国土交通省都市局まちづくり推進課官民連携推進室
14:55〜17:00  パネルディスカッション
          内容:「中心市街地活性化の意義と効果的な推進体制づくり」
           パネリスト   北海道・帯広市中心市街地活性化協議会
                    長野県・長野市中心市街地活性化協議会
                    福井県・大野市
                    長崎県・諫早商工会議所
           コーディネーター  中小機構本部
参加者数 76名
協議会数 36協議会(他 11先)

交流会概要

13:10〜13:15
  各地域ブロック協議会交流会の活動状況

全国交流会会場

 各地域で開催されたブロック協議会交流会とタウンマネージャー交流会の実績が報告されました。

13:15〜13:45
  中心市街地活性化施策の現状と今後の方向性について

 中心市街地をめぐる状況・課題に続き、コンパクトシティがもたらす効果の説明があり、現在内閣府で検討されている基本計画の認定運用改善の方向性について、次のとおり情報提供されました。

  • 中心市街地を取り巻く構造の把握とこれらに関する改善目標の検討
  • 目標設定の定性的な要素での補完
  • フルセット型主義の見直し(一点突破型活性化等)
  • 多様な機能の発現に資する新たな事業の盛り込み


  • 参考URL
    中心市街地活性化 評価・調査委員会
    http://www.kantei.go.jp/jp/singi/chukatu/hyouka/dai1.html

13:45〜14:15
経済産業省の中活法関連中心市街地活性化のための支援策

 経済産業省から、「中心市街地活性化に向けた有識者会議」でまとめられた「中心市街地活性化施策の見直しの方向性」について次のとおり情報提供されました。

  • 「中心市街地活性化」の意義・位置づけの再検討
  • 住まい手が主役となりうる仕組み、地域の主体的取組・まち全体の鳥瞰、広域的観点の導入、受益と負担の明確化等政策の在り方
  • 中心市街地の果たすべき機能
  • 中活エリアの広さ、推進主体(協議会)、まちづくり人材(タウンマネージャー)、土地問題、大型店との関係、具体的支援の在り方
  • 税収増(経済的波及効果)、生活環境の改善(定性的・社会的効果)等の目標設定、効果検証


  • 参考URL
    「中心市街地活性化政策の見直しの方向性」について取りまとめました
    http://www.meti.go.jp/press/2012/12/20121221001/20121221001.html

 この後、「中心市街地魅力発掘・創造支援事業費補助金」の内容が説明されました。
 中小企業庁からは、「商店街まちづくり事業」、「地域商店街活性化事業」と平成25年度新規事業「地域中小商業支援事業」の内容が説明されました。

14:15〜14:45
国土交通省の中心市街地活性化のための支援策

  • 平成24年12月に施行された「都市の低炭素化の促進に関する法律」の概要が説明されました。
  • 補正予算に関して「都市再生リノベーション事業」の説明があり、引続き中心市街地再生関係の諸施策の情報提供がありました。
  • 主なものとして、都市機能の集積促進として「暮らし・にぎわい再生事業」が、街なか居住の推進として「中心市街地共同住宅供給事業」と「街なか居住再生ファンド」等が紹介されました。

14:55〜17:00 
パネルディスカッション

パネルディスカッション

 「中心市街地活性化の意義と効果的な推進体制づくり」をテーマに、全国4カ所の協議会関係者によるパネルディスカッションが行われました。
 まず、コーディネーターから今回のパネルディスカッションの背景と目的が紹介され、「今までの取組内容と成果」と「中心市街地活性化の必要性」について、各パネリストから意見が述べられました。

北海道・帯広市中心市街地活性化協議会

 帯広市では、市民ギャラリーの設置、商店街アーケードの再生、まちなか歩行者天国等の事業を行ったが、目玉ともいうべき民間主体の居住施設整備事業が実現できなかった。
 中心市街地活性化の取組みは、観光・ビジネス等交流人口の増加と波及効果により、中心市街地活性化エリアだけでなく周辺地域も含め地域活性化につながる。

長野県・長野市中心市街地活性化協議会

 長野市では、もんぜんぷら座、ぱてぃお大門等賑わいの核施設・機能を中心市街地活性化エリアに整備し活性化を図っている。
 中心市街地活性化は市の基幹収入の多くを占める固定資産税等の安定的確保につながり、都市を経営するという観点から大きな意味を持つ。

福井県・大野市

 大野市では、400年以上経った今も当時の街並み(碁盤目状の町割り)がそのまま残っており、それを活かした越前おおの結ステーションを整備した。ここには、まちなか観光の情報提供施設、特産品等の販売施設、歴史的建造物を移築した休憩所等があり、交流人口、歩行者通行量の目標数値はいずれもクリアした。平成22年度は1年間、越前大野築城430年祭を多くの市民参加のもと 開催した。
 中心市街地活性化は地域コミュニティの維持や、歴史・文化の継承面からも重要。

長崎県・諫早商工会議所

 諫早市では、行政、商工会議所、商店街の三者が緊密に連携し、数多くの事業に取組んでいる。
 それは、大型店撤退後、商店街が新たに不足業種を公募し開店させたアエルいさはや、集合住宅の建設、まちづくり会社による農産物等の直売店舗経営、行政と商店街とのまちづくり協定の締結等をあげることができる。
 中心市街地活性化は、市(税収)、商工会議所(中心部に多い会員事業所)、商店街(売上、土地の担保価値)、地域住民(コミュニテイ、文化活動)の4者にとってそれぞれ意義がある。




パネリスト

 引続き、「現在、進めている体制づくり」と「どのような体制で進めていくことが理想的か」について各パネリストから意見が述べられました。

北海道・帯広市中心市街地活性化協議会

 2期計画策定にあたり、これまで29人だった構成員を12人に減らし、会議の活性化を図った。
 これまで5回だった会議は24年度でこれまでに8回開催し、会議の時間は1時間から2時間へ倍増し、意見が活発に出されるようになった。これからは、これまで整備された公共施設等の社会資本ストックを当事者意識を持ち、より活用していけるよう「まちなか懇談会」を開催していく。これは協議会に当事者、消費者、学生、行政等様々な立場からの意見を聴取できる場をつくり、当事者自らの創意工夫により取組みを展開してもらおうというものだ。これは人づくりでもある。

長野県・長野市中心市街地活性化協議会

 長野駅と善光寺の中間点に権堂地区があり、商業機能が集積している。しかし近年は賑わいが消えつつあり、ここを活性化する取組みを展開していきたい。長野市協議会に独特なものとして、総会に出席できる公募による「協力会員」制度がある。
 また、総会の下に運営委員、タウンマネージャーそして監査役で構成される「運営会議」があり、実質的な協議会活動はこの「運営会議(委員)」が責任を持ち行っている。これの一層の推進を図りたい。

福井県・大野市

 1期計画は行政主体で取組み、一定の成果を達成したが2期計画は民間主体でと考えている。
 1期計画満了前の検討で、「民間投資が不十分」「空き店舗対策の一層の推進」等、残された課題が指摘され、これのため2期を目指して欲しい旨の要望書が協議会から行政に出された。行政はこれを受け、協議会の機能強化を目的に2社目のまちづくり会社を設立し、2まちづくり会社・1商工会議所体制で2期計画を推進していくことにした。2期は民間主体の事業を盛り込み、官民一体となった取組みをしていく。

長崎県・諫早商工会議所

 協議会活動のうち事業の進捗管理で、各事業の進捗度を棒グラフにし、会議の場で公開している。これにより、進んでいる事業と遅れている事業が一目で分かり、効果的な進捗管理に役立っている。
 2期計画は、商店街の通りの東西にわたる低層は小売店、中高層は公共施設と住宅という複合施設の建設を計画している。空き店舗の比較的多い地区だが、これにより空き店舗はなくなる見込みだ。

  以上を踏まえ、次のとおりまとめが報告されました。

中心市街地の活性化は、なぜ地域にとって必要なのか。
  • 歴史、文化、伝統が「しみ込んだ」地域の人々の「誇り」の場。連帯感、コミュニティ形成の場、文化活動・地域活動の場として欠かせない大きな役割がある。まちの顔、地域の顔である。
  • 高齢化社会が進展するなか、諸機能をコンパクトに集積することで、利用する人々の効率性、利便性の向上面で重要。特に、高齢者にとって効用は高い。
  • 固定資産税等の税収増効果が期待される(まち経営の観点)。
  • コンパクト化による財政支出の抑制効果。
  • 中心市街地は歴史・文化等を背景とした観光振興、地域振興の機能を持っている。
  • 郊外の農産品、特産品等にとって中心市街地は「ショーケース」機能があり、中心市街地と郊外部が連携し、トータルとして「地域ブランド」形成効果が期待できる。
  • 中活の取組みは、各地に見られるようにすぐに目に見える効果が出るものではなく、息の長い取組みが必要。
  • 特に、地方都市では高齢化の進展や自治体の財政事情から「避けては通れない取組み」ともいえる。
  • だからこそ、P(計画)・D(実行)・C(評価)・A(修正・改善)サイクルによる「継続的な改善」の取組みが必要。
そのための体制はどうあるべきか。
  • 各地域の中活への取組みの発展段階に応じた「協議会の体制づくり」が必要。
  • 強力なタウンマネージャーがリードする地域もあれば、少ない予算と人員配置の中で、タウンマネージャーを置かなくても協議会の中に、その役割を担う方々がおられ動いている地域がある。
  • タウンマネジメントを進めるのは官民一体で中心となる者、それはすなわち協議会である。

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