協議会訪問

鳥取市中心市街地活性化協議会

取組のポイント
  • 中心市街地活性化の戦略について議論・検討できる協議会の運営体制
  • 協議会が行政と民間事業主体・地域のパイプ役として機能

1.協議会の概要

鳥取市の位置
協議会名:鳥取市中心市街地活性化協議会
所在地:鳥取県鳥取市
設置日:平成19年4月1日
法定組織者:【都市機能増進】財団法人鳥取開発公社
【経済活力向上】鳥取商工会議所
構成員:51団体(平成25年3月31日時点)
参考URL鳥取市中心市街地活性化協議会

2.まちの概要

面積:765.66km2
人口:194,042人(平成25年5月31日時点)
位置:鳥取県の北東部
交通:鉄道ではJR山陰本線と因美線の分岐点になっています。道路では鳥取自動車道で大阪・神戸、山陰自動車道で米子・松江と、そして鳥取空港からは東京(羽田)と結ばれています。


3.中心市街地の現状

人 口:
中心市街地の人口、世帯数は中高層集合住宅建設の効果により、平成23年度には一時的に増加傾向を示しましたが、現在では横ばいとなっています。また、高齢化率は27%を超えています。
通行量:
中心市街地の歩行者・自転車通行量は大幅な減少傾向にありましたが、平成19年の中心市街地活性化基本計画認定後は、緩やかな減少となってきました。
商 業:
大規模小売店舗の郊外進出等が進む中、中心市街地の商店数は落ち込んでおり、平成24年において、空き店舗率は11%程度となっています。

4.協議会の運営体制・取組み

(1)協議会の運営体制・取組み
総会の様子

 鳥取市中心市街地活性化協議会(以下「鳥取市中活協」)は、総会、運営委員会、タウンマネジメント会議で構成されています。

 総会は51会員で構成されており、年2回程、開催されています。主に、事業・予算、役員選任などの協議・決定を行っています。

 運営委員会は15名の委員で構成され、年6回程、開催されています。委員は51会員の中から総会で選出されています。協議会活動に関する協議・決定が行われます。

 タウンマネジメント会議は7名の委員で構成され、月1回程、開催されています。タウンマネジメント会議にはタウンマネージャー、鳥取市、鳥取商工会議所、鳥取開発公社、専門家・学識者などが参加しており、まちづくりに関する幅広い議論等を踏まえた中心市街地活性化の戦略を構築するための議論・検討がされています。

 決定・承認の主なプロセスは、中心市街地内の事業実施主体者より鳥取市中活協へ事業について相談があると、タウンマネジメント会議で議論・検討され、必要な案件は運営委員会で主要メンバーの合意形成が図られ、総会で承認する流れとなっています。

 鳥取市中活協の事務局はタウンマネージャーを含め、4名で運営しています。商工会議所から1名、タウンマネージャー1名、事務スタッフ2名で構成されています。

 活動資金は会員・賛助会員の会費、鳥取市の補助金、商工会議所の運営協力金、鳥取市からの業務委託金等で600万円程度(人件費除く)です。

鳥取市中心市街地活性化協議会運営体制図
(2)その他の取組み
@)中活事業推進等に関する会議・専門部会

  中活計画や中活事業に関することについて、意見集約や実施主体者の合意形成等のために各種会議を開催しています。

    例えば(平成24年度)、

  • 第2期鳥取市中活計画策定事業(会員意見交換会、商業活性化専門部会、商店街意見交換会など 計21回)
  • 新鳥取駅前地区サンロード活性化事業(検討委員会など 計20回)
  • 若桜街道戎町地区共同建替え事業(事業部会、テナント部会など 計33回)
  • などがあげられます。

 また、単体の点としての中活事業だけではなく、複数の中活事業が相互に影響を及ぼす面(エリア)としての議論・検討する場として、現在、2つの専門部会(駅周辺エリア連携推進会議、川内エリア連携会議)が立ち上がっています。

 駅周辺エリア連携推進会議は、駅周辺エリアの中活事業者を含め20名程度で構成され、情報共有をしながら、駅周辺エリア商業の連携についての可能性を探っています。

 川内エリア連携会議は民間事業者や商店街関係者等含め15名程度で構成され、まちなか居住や商店街活性化について、議論されています。

A)情報発信・情報収集

まちなかセミナーの開催
平成24年度に取組んだ事業報告、鳥取市中心市街地の課題等について、会員、市民の意見を伺うために、セミナーを開催しました。

メールマガジンやホームページからの情報発信
市民に中心市街地への関心を抱いてもらうために、協議会活動やイベント情報の発信を行っています。

空き店舗対策のための補助制度周知チラシの作成・配布
 

まちなかサロンの開催
まちなかサロンを開催し、消費者団体や働いている女性の声を拾うなど情報収集とともに、中心市街地活性化の啓蒙・普及に努めています。

B)中活事業推進にかかわる活動(平成24年度)
商店街テナントマッチング事業(鳥取市からの委託事業)
中心市街地の空き店舗対策及び不足業種の誘致として、大型空き店舗の情報提供、テナント誘致に係る調査・情報収集等を実施しました。

商店街イベント等開催支援事業(鳥取市からの委託事業)
商店街や市民団体等が中心市街地で実施するイベントに対して、補助金の受付・審査、イベント企画への助言、ホームページによる情報発信などの支援を実施しました。
(3)取組みの効果
タウンマネジメント会議の様子

 鳥取市中活協では、上記のとおり、中心市街地における事業や会議に積極的に関わっています。協議会として、関わっていくことで、情報を収集しつつ、中心市街地活性化の必要性・重要性や点(個別の中活事業)の議論で終わりそうなところを面的な(複数の中活事業の相互影響を鑑みた)発想を広めることで、事業者の中心市街地活性化に対する認識や同一エリア内の他事業との連携や影響に対する意識向上にも役立っており、中心市街地やエリアの調整役として機能しています。

 また、民間事業者からは補助金申請などに際し、相談されることも多く、鳥取市中活協は積極的に協力しています。そのため、民間事業者の実施する「推進フォロー会議」には鳥取市中活協も呼ばれており、民間事業の進捗状況を把握することができています。このように、鳥取市と民間事業者の接着剤としても機能しています。



 

5.関係者の声、まちの声

 今回の取材において、鳥取市中活協のタウンマネージャーである熱田氏にお話をお聞きしましたが、今後の鳥取市中活協の方向性として、「まちづくりについて、いつでも市民や民間事業者が相談できるような組織になる必要がある。」と述べられました。

 また、「何十年も継続する組織を目指すべきであり、市と民間事業者・市民をつなぐパイプ役として、より存在感がある組織を目指していきたい。」と、強い意気込みも語られました。



6.取材を終えて

 今回、鳥取市中活協を取材して、組織・運営体制が非常にしっかりしているという印象を受けました。また、積極的に中活事業への幅広い支援や中心市街地活性化の啓発・普及にも取組んでいます。今後はより一層、身近で存在感のある組織に今以上に発展していくことを期待したいところです。




取材日 平成25年6月

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