協議会訪問

新潟市中心市街地活性化協議会

取り組みのポイント
  1. 「万代地区」「新潟駅周辺地区」の再開発事業に続き、認定基本計画の総仕上げとして柾谷小路を含む「古町地区」の活性化事業に取り組んでいる。
  2. 柾谷小路・古町地区の活性化のための基盤整備及びソフト事業について、毎月研究会にて検討し、まちづくり会社の設立準備を進め、実施に向けて取り組んでいる。
1.協議会の概要
にいがた食の陣
協議会名:
新潟市中心市街地活性化協議会
所在地:
新潟県新潟市
設置日:
平成20年3月30日
主な構成員:
【都市機能増進】新潟地下開発(株)
【経済活力向上】新潟商工会議所
主な構成員:
商工会議所、まちづくり会社、行政、商業者、交通事業者、学識経験者、金融機関、NPO、学校法人、地権者、業界団体 等
2.まちの概要
位置・人口

 新潟市は、高速道路網や上越新幹線により首都圏と直結し、国際空港、国際港湾を擁する国内主要都市と世界を結ぶ拠点都市です。現在、人口804,547人となっています(平成23年11月末現在)

交通アクセス

 新潟市は首都圏から自動車で約3時間、新幹線で約2時間で直結しており、またバス路線が市内外を結ぶ交通手段として充実しています。


まちの特色

 中心市街地は、新潟駅から国道7号を通って北に向かって、3地区に区分されます。

 「新潟駅周辺地区」は新潟駅を核とする陸の玄関口であり、また全国展開する企業の本店・支店が集積するオフィス街です。新潟駅から萬代橋に向かって、約1km程歩くと、百貨店やバスセンター等が立地し、商業集積地区を形成する「万代地区」があります。

 そして萬代橋を渡ると、古くから新潟市のメインストリートとして栄えてきた「柾谷小路」を中軸とする「古町地区」があります。「古町地区」は、北前船の寄港地として繁栄を極めて以来、商業・業務の集積地として発展し、今でも老舗や路地裏には花街(かがい)の建築物が残る、過去と現在が交差する魅力的な地区です。
※花街(かがい)・・・お座敷で芸妓の舞などの芸が楽しめる店がある街



新潟市中心市街地活性化協議会基本計画
3.中心市街地の現状について
現状と課題

 新潟市は、「古町・万代・新潟駅周辺地区」を重点活性化地区とした中心市街地活性化基本計画を策定し、平成20年3月12日付で認定を受けています。  「新潟駅周辺地区」「万代地区」の再開発事業に続き、認定基本計画の総仕上げとして「古町地区」の活性化のための基盤整備及びソフト事業に取り組んでいます。

路地裏花街
主な活性化策
古町どんどん

 厳しい冬の豪雪をしのぎ、回遊性を高める「本町6商店街テナントミックス店舗建設及びアーケード改修事業」「上古町商店街アーケード整備事業」等の基盤整備、そして商店街アーケードの下で「古町どんどん」「にいがた食の陣」等のにぎわいを創出するソフト事業を実施しています。

 また、新潟駅と古町間を100円でバスに乗車できるワンコインバス社会実験を実施するなど、中心市街地内の地区間で連携し、一体となって活性化に取り組んでいます。

4.協議会の組織、取り組み
事務局
 事務局は、新潟商工会議所が担っています。
構成員
 構成員は、商工会議所、まちづくり会社、行政、商業者、交通事業者、学識経験者、金融機関、NPO、学校法人、地権者、業界団体等、合計21者から構成されています。

運営方法
 専門部会で個別・分野別の事業等を検討し、協議会に上申し、承認を得るようになっています。
新潟市中心市街地活性化協議会組織図

協議会の取り組み
 協議会では、関係者からの意見を聴取し、周辺環境の変化に応じた最善の個別事業計画を認定基本計画に反映するよう協議を行っています。
5.今後の課題

  認定基本計画の総仕上げとして、また核店舗の一つであった百貨店の撤退、待ち合わせの場所として広く市民から愛された書店の閉店が続いたこともあって柾谷小路・古町地区の活性化が課題となっています。

 柾谷小路は、古町地区の「背骨」とも称され、ハブ的機能を強化すべき位置にあります。このハブ的機能を強化するため、毎月のペースで研究会を開催し、基盤整備とそれを活かすソフト事業計画の精緻化を図るとともに、まちづくり会社の設立準備を進め、実施に向けて取り組んでいます。

6.関係者の声、まちの声

 市内で生まれ育った方は、「まちに行く」といえば「古町地区に行く」ことを意味すると言います。長い歴史の中で文化、伝統をはぐくみ、各種機能を培ってきた「まちの顔」といえる古町地区に残された古き良きものを継承し、さらなる魅力を引き出すことを市民、関係者が望んでおり、そして取り組みはじめています。

7.取材を終えて

 取材の日、新潟市は大雪に見舞われました。アーケードの下に駆け込み、肩の雪を払いながら、「お日和(ひより)もらい」という言葉を想い出しました。これは、海が荒れて船が出港できなければ、船乗りが町で銭を費やし、それによって町が潤うものの、あえて町人衆が相手の立場を思いやり、船乗りのために好天を祈りに神社に参った新潟の風習です。

 駆け込んだアーケードは、中心市街地の活性化策の一環として整備されたものでしたが、それら基盤整備は商店街に直接、利益をもたらすものではありません。しかしながら、その通りを歩く人の立場を思いやった心使い、新潟に根付く「お日和もらい」の精神に触れた気がしました。目先の利益にとらわれず、相手の立場を思いやる「お日和もらい」の精神が尊重された中心市街地のさらなる活性化が期待されます


取材日 平成23年12月

閉じる