協議会訪問

津山市中心市街地活性化協議会

取り組みのポイント
  1. 協議会において、基本計画に記載すべき36の事業について検討が進められている。
  2. 協議会には専属のタウンマネージャーが配置され、協議会内の各委員会、また、事務局である「商工会議所」、そして中心市街地活性化基本計画の策定者である「津山市」などを調整しながら協議会を運営している。
1.協議会の概要
津山市の中心市街地のランドマーク「アルネ・津山」
協議会名:
津山市中心市街地活性化協議会
所在地:
岡山県津山市
設置日:
平成21年4月27日
主な構成員:
【都市機能増進】津山街づくり(株)
【経済活力向上】津山商工会議所
主な構成員:
商店街組合、津山市連合町内会、NPO支援センター、津山市、病院関係、電話・電気・ガス事業者、建設関係、不動産関係、学校関係、経済団体、金融機関、マスコミ 他
2.まちの概要
位置・人口
交通の要所でもある津山

津山市は、岡山県北東部に位置し、北は中国山地、南は中部吉備高原に接する都市と自然が融合する表情豊かな地域です。

平成21年2月11日(市制施行記念日)に昭和4年の市制から80年の節目を迎えた津山市は、岡山県北部の中心都市として位置づけられています。(人口は約108千人。<H22/4/1現在>)

交通アクセス

津山市の玄関口は、JR津山駅と駅に隣接する津山広域バスセンターです。JR津山駅は、津山市と岡山市を結ぶ津山線、津山市と鳥取市を結ぶ因美線、更には新見市と姫路市を結ぶ姫新線の結節点です。また、高速バスは、中国自動車道を経由して津山と大阪を最短約2時間40分で結びます。


このように、津山市は岡山、大阪そして山陰の各方面のいずれからもアクセスは良好です。

まちの特色

津山市は、古代においては美作(みまさか)国府、美作国分寺などが置かれ、中世には美作の守護所・院庄館が置かれました。近世には、本能寺の変で織田信長を守り戦死した森蘭丸の弟、森忠政が美作国18万6千石を与えられ、津山城の築城とともに現在の津山市の街並みの基礎を作りました。森氏の後、徳川家康の次男結城秀康を祖とする越前松平家が受け継ぎ、今日の津山市の街並みと文化が形成されるとともに、津山藩は、幕府において御家門筆頭の扱いをされました。


このような歴史と文化をもつ津山市は、幸いにも戦災に遭っておらず、当時の町割りがほぼそのまま今日まで続いており、今なお優れた歴史的建築物が多く残されており、「西の小京都」とも呼ばれています。

街割と中心市街地予定地域
3.中心市街地の現状について
現状と課題
商店街との結節点に位置する「アルネ津山」

津山市の中心市街地は、平成11年度に天満屋を核テナントに図書館や駐車場を備えた複合再開発ビル「アルネ・津山」が開業し、集客とにぎわい創出の拠点としての役割を果たしています。


しかしながら、郊外への都市機能の移転や大型商業施設の進出などの影響により、中心市街地の人口は平成11年度から平成20年度の9年間で約12%減の約14千人まで減り、市全体に対する人口比率も14.3%から12.8%へ減少しています。更に中心市街地の商店街は、平成12年に15あった商店街が平成22年には11商店街まで減っています。そして、中心市街の歩行者・通行量についても、平成20年のそれは平成17年に比べ平日は約45%の水準にまで落ち込んでいます。


今後は、中心市街地の核施設である「アルネ・津山」の集客力の向上に加え、津山市が城下町として栄えた町割りや現存する歴史的・文化的資産を活かすとともに、高齢者等が安心して住める居住機能の向上を併せて図りながら訪れる人も住む人も快適に過ごせる空間を創っていくことが課題です。


主な活性化策

津山市では、平成22年度に国の認定を受けるべく、中心市街地活性化基本計画の作成に向けて、市と協議会が鋭意協議を行っているところです。
現在策定中の新基本計画では、津山市の持つ歴史的、文化的な資産を活かすため旧基本計画よりも中心市街地区域を広く設定する予定です。
具体的には、「アルネ・津山」が位置している中央地区に対し、神社仏閣が集積している城西地区、そして武家屋敷や町家が集積している城東地区を中心市街地区域に加え、街並みの整備や公共交通の利便性の向上に取り組む予定です。


また、グルメでは昨年9月開催された「第4回B-1グランプリin横手」(秋田県横手市)において、初出場で3位入賞した「津山ホルモンうどん」が全国的に注目されており津山のご当地グルメとして活性化に活かすべく中心市街地の空き店舗を活用し「津山ホルモンうどん」の専門店を集めたフードコートを整備する計画も検討されています。

町屋とホルモンうどん
4.協議会の概要
事務局

事務局は、設置者である津山商工会議所と津山街づくり(株)が担っています。

構成員
大津市中心市街地活性化協議会

構成員は、商店街関係者、鉄道会社、金融機関、百貨店、地元放送局、大学など合計65の会員のほか、特別会員、オブザーバーを含め合計75者から構成されています。

運営方法

最高意思決定機関である「全体会」の下に、「全体会」からさまざまな権限を委任された執行機関である「運営委員会」が設置され、協議会運営の効率化と迅速な意思決定を実現しています。
更に運営委員会の下に、具体的な事業を検討する「プロジェクト委員会」が設置され、個別事業を検討するワーキンググループと連携しながら各種事業の検討を行っています。
平成21年度は、全体会2回、運営委員会4回、プロジェクト委員会11回、ワーキンググループ16回とそれぞれ開催されています。
また、協議会には平成21年7月より選任のタウンマネージャーが配置され、タウンマネージャーが事務局、運営委員会、プロジェクト委員会など関係者間の調整役として協議会の活動を支えています。

協議会の取り組み

プロジェクト委員会とワーキンググループにおいて、中心市街地活性化基本計画に盛り込むべき事業の検討が行われています。特に基本計画が認定された後直ちに着手できる事業について優先的に検討されており、当初86あった事業案を現在では36事業までに絞り込まれています。
今後、それらの事業計画を含めた「津山市中心市街地活性化の構想(案)」として、津山市へ意見が提出される予定です。

5.今後の課題

最大の課題は各事業の事業主体に誰がなるかということです。これは権利関係や資金面において毎回直面する課題で、今後、関係者間において調整が続けられます。
その次の課題としては、今後の中心市街地の担い手となる若手の発掘です。意欲ある若者を中心市街地活性化の担い手として積極的に取り込んでいくことが重要な課題です。

6.関係者の声、まちの声

これまで、都市機能の郊外移転や大型店の郊外出店で中心市街地の空洞化が進んできました。しかし、平成21年1月に中心市街地から撤退したスーパーが、平成22年の秋に営業を再開することがほぼ決まるなど、新たな展開も出てきています。
津山市の人口は約100千人ですが、商圏人口は約300千人に上ります。「アルネ・津山」を中心市街地の集客の核としながら歴史や文化を活かした交流人口の拡大を図るなど、更に多くの人に中心市街地を訪れてもらうための取り組みが必要です。

7.取材を終えて
津山洋学資料館

津山市は城下町であり、戦災にもあっていないため、神社仏閣や武家屋敷、また町家など歴史的な建造物が多く残されているうえ、まち中を通る道路も城下町独特の姿を残しています。また、箕作阮甫(みつくりげんぽ)など医学や洋学の発展に尽力した英傑も輩出しており、それらを紹介した洋学資料館も整備されています。


このように、津山市はハードとソフト、現代と近世が融合した懐の深いまちです。現状ではやや空き店舗が目立ちますが、今後策定される基本計画を中心とした活性化事業の取り組みにより、津山市の中心市街地が再び多くの人で賑わうことが期待されます。

参考URL

http://www.tvt.ne.jp/~kaigisho/kasseika.htm

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