協議会訪問

奈良市中心市街地活性化協議会

取り組みのポイント
  1. 都市基盤整備部会、交通対策部会、商業活性化部会の3つの専門部会で課題解決の取り組みがなされ、各部会同士の連携も取れています。
    3つの部会全てに事務局が必ず参加することで、各部会の連携を強固なものとしています。
  2. 協議会の活動が月1発行の機関紙「なら賑わい通信」やHPによる情報発信によって、広められています。
1.協議会の概要
琵琶湖湖畔
協議会名:
奈良市中心市街地活性化協議会
所在地:
奈良県奈良市
設置日:
平成19年3月26日
主な構成員:
【都市機能増進】奈良市市街地開発(株)
【経済活力向上】奈良商工会議所
主な構成員:
奈良市、(株)明新社、社団法人奈良市商店街振興会、奈良市中心市街地活性化研究会、奈良交通(株)、西日本旅客鉄道(株)、近畿日本鉄道(株)、(株)南都銀行、財団法人南都経済センター、奈良県立大学、奈良女子大学、社団法人奈良市観光協会、奈良市自治連合会、椿井地区連合自治会等
参考URL:
http://www.nara-cci.or.jp/chukatsu/
2.まちの概要
位置・人口
JR大津駅前

奈良市は、奈良県の北部に位置する都市で、奈良盆地の北端に位置し、北は京都府、東は三重県と接しています。平成17年に旧月ヶ瀬村、旧都祁村と合併し、人口約369千人(平成21年4月1日現在)であり、同県の県庁所在地となっています。

交通アクセス

新幹線の駅である京都駅、また大阪難波駅から40分程度の近鉄奈良駅、JRの大阪駅、京都駅から50分程度のJR奈良駅が中心駅となっています。

自動車では西名阪自動車道・第二阪奈道路・京奈和自動車道などのI.C.からアクセス可能であるが、観光客の30〜40%は自動車・バス等を利用しており、春と秋の観光シーズンには幹線道路を中心に長時間の渋滞が発生することが問題となっています。

まちの特色

奈良時代に平城京が置かれた古都として有名で、シルクロードの終着点として天平文化が花開いた地であり、興福寺や元興寺など歴史的資源に恵まれています。

鹿で有名な奈良公園や江戸時代末期から明治時代にかけての町家の面影を今に伝える「ならまち」などもあり、国内外から多数の観光客が訪れる国際観光文化都市となっています。

3.中心市街地の現状について
現状と課題
中心市街地エリア

奈良市への観光客は平成18年では平成15年と比べて約50万人減少していましたが、中心市街地の通行量は平成19年度微増、平成20年度にはかなりの増加を達成しています。


「ならまち」やチャレンジショップ「夢キューブ」の開設、周辺に不足していたスーパーマーケット「オーケスト」のオープンなど、もちいどの商店街、下御門商店街の賑わい化が通行量の増加に大きく貢献しています。


宿泊施設が小さく、団体観光客には不向きな面があり、観光客のうち、宿泊客は2割に達しておらず、日帰り客が多数を占めている現状です。

また、観光客の約30〜40%が自動車・バス等を利用しており、この状況に対応するため、大規模駐車場の確保や駐車場から観光拠点地区までの交通システムの構築などが必要とされています。

主な活性化策

平成22年より始まる平城遷都1300年祭に備え、観光客をスタンプラリーで中心市街地へ呼び込む取り組みを行っています。
JR奈良駅前整備計画やシンボルロードとしての三条通拡幅計画の事業推進に取り組んでいます。
パークアンドバスライドの常設による大規模駐車場の確保や、コミュニティバスの運行による回遊性の向上、宿泊施設の充実などによる観光客の利便性の確保に取り組んでいこうとしています。

4.協議会の概要
事務局

事務所は奈良商工会議所内にあり、3名の専任職員で運営しております。

構成員

構成員は設置者である奈良商工会議所、奈良市街地開発(株)をはじめ、市、銀行、大学、民間の交通会社、自治会等、中心市街地活性化に携わる方々21名で構成されています。

構成員とは別にオブザーバーとして県や警察から3名参加しています。

大津市中心市街地活性化協議会
運営方法

総会は年2、3回開催しています。(総会では報告事項等が中心。)
協議会の運営委員会を設置していて、「都市基盤整備部会」、「交通対策部会」、「商業活性化部会」の3つの専門部会を運営しています。専門部会では認定基本計画の事業を中心に奈良市の抱えている問題等について議論され、解決の方法を模索しています。


「都市基盤整備部会」、「交通対策部会」では観光シーズンの交通渋滞など中心市街地の交通システム(コミュニティバスの運行や自転車、ベロタクシーの活用、エコバスの導入、パークアンドバスライド等)について、「商業活性化部会」では中心市街地活性化マップ作成、個別商店街の近代化計画づくりやテナントリーシング研究会について活発に意見交換が重ねられています。

協議会の取り組み

協議会の取り組みについては事務局が中心となって、運営に取り組んでいます。各専門部会には協議会の事務局員がメンバーとして参加し、各部会の横の連携を図る調整役としての役割を果たしています。


また、専門部会の活動報告、通行量調査報告、中心市街地活性化を促進する情報等を掲載している「なら賑わい通信」という機関紙を1ヶ月に1回発行することで活動状況が見えにくくなりがちな協議会の活動の情報発信にも努めています。(「なら賑わい通信」は下記に記載されたアドレスのホームページにも掲載されています。)

5.今後の課題

パークアンドバスライドの常設による大規模駐車場の確保や観光情報提供、コミュニティバスの運行による回遊性の向上、宿泊施設の充実などによる観光客の確保に取り組んでいかなければなりません。


また、大規模ショッピングセンターや量販店の展開により郊外に流れてしまっている顧客を中心市街地へと呼び込む必要があります。そのために「大仏商法」といわれる体質より脱却し、大規模ショッピングセンターや量販店に価格や品揃えで勝てなくても、人と人との交流や奈良らしい個性ある店舗などによりまち全体の活気を高め、集客力を高めていく必要があります。

6.関係者の声、まちの声

中心市街地の活性化に積極的に取り組んでいる方々からは「大仏商法」いわれるように恵まれた歴史遺産に頼り、商業者自身が魅力ある店づくりを行うことや、来街者をもてなすような経営努力をする店が少ないとの声が上がっています。

7.取材を終えて

奈良市は平日にもかかわらず、多くの人で賑わい、海外からの観光客も多数見られました。課題となっている交通、宿泊施設、「大仏商法」などの問題を解決していけば、歴史的資源にも恵まれており、より活気溢れるまちへと飛躍する潜在的な魅力は十分備えているまちであると感じました。

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